私の視点 観光羅針盤
高市早苗氏が自民党の新総裁に選出されてから、あたかもパンドラの箱(予知不可能な困難が詰まった箱)が開けられたかのような大混乱が生じている。
10月10日に公明党の斉藤鉄夫代表が自公連立離脱を宣言したことで一大政変が生じた。1999年から継続されてきた自公連立政権は26年の歳月を経て、終焉(しゅうえん)を迎えた。この政変に対して自民党内では「公明なしでは国会運営ができない」「公明なしでは選挙に勝てない」などの意見が続出。自公連立の下で「組織票に頼る政治」や「数合わせの政治」がまかり通ってきたのは、「日本政治の劣化」を象徴している。
本稿執筆中の10月20日の時点では自民党と日本維新の会による閣外協力によって、21日開会予定の臨時国会において、自民党の高市氏が首相に選出される可能性が高まっている。高市首相は極めて不安定な政権基盤の下で船出をするため厳しいかじ取りが必要になる。ところが、自民党と日本維新の会はまず国会議員定数削減問題に踏み込むと予想されており、大混乱が生じて早期解散・総選挙実施の可能性が否定できない。
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