●SNSで発信する
これらの情報を発信する媒体は、少し前までは旅行ガイドブックや、自社で制作したパンフレットだけでした。ですが今はホームページやブログ、さらにはインスタグラム、フェイスブック、ツイッター(X)などのSNSがとって代わっています。
これらの大きな特徴はリアルタイムで新しい情報を発信できることです。現地の様子を生で届けることができます。内部を動画で案内するだけでなく、「ドローン」を使ってインスタ映えするスポットや、自館とその周辺を掲載することもできます。一目で場所がわかる上、訪れてみたい気持ちをかき立てます。利用した人が評価の書き込みをすれば、新しい顧客の獲得にもつながります。
このようなホームページやSNSを利用するには、お客さまが何を望んで来られるのか、旅館ホテルがお客さまの立場に立って知ることが必要です。例えば、お正月を自館で過ごそうとされるお客さまがいらっしゃるとします。何をお望みでしょう。年越しそば(うどん)は食べられるか、初日の出はどこで、何時頃見られるか。おせち料理やお雑煮は出るだろうか。その内容はどんなものか。初詣ができる神社やお寺は近くにあるだろうかなど。それらに関する情報を具体的に載せるのです。お客さまにとっては、最も知りたい情報ばかりですから、目に留まるはずです。その土地ならでは、その旅館ホテルならではの情報をお客さまは探していらっしゃいます。
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■日本ホテルレストラン経営研究所=ホスピタリティ業界(旅館、ホテル、レストラン、ブライダル、観光、介護)の人材育成と国際交流へ貢献することを目的とするNPO法人。同研究所の大谷晃理事長、鈴木はるみ上席研究員が監修する書籍「『旅館ホテル』のおもてなし」が星雲社から発売中。問い合わせは同社TEL03(3868)3275。




