森トラスト、箱根強羅で新たなホテル取得 観光地の価値向上へ積極投資


 森トラスト株式会社は10月30日、神奈川県箱根町強羅に所在するホテル「箱根強羅温泉 ゆとりろ庵」および「ゆとりろ庵ANNEX」の土地建物を取得した。箱根登山ケーブルカー・中強羅駅至近の好立地に位置し、源泉かけ流しの露天風呂を有する施設。同社は1984年から箱根強羅エリアで複数のホテル事業を展開しており、今回の取得によりさらなる地域価値向上を目指す。

温泉文化と歴史が融合する箱根強羅

 「箱根強羅温泉 ゆとりろ庵」は敷地面積約5,189平方メートル、延床面積約3,753平方メートルの鉄筋コンクリート造4階建て。客室数は34室。築42年の施設だが、レストランや大浴場、貸切露天風呂、リラクゼーションスペースを備える。

 一方、「ゆとりろ庵ANNEX」は敷地面積約842平方メートル、延床面積約1,566平方メートルの鉄筋コンクリート造地下1階地上5階建て。客室数18室で築35年。大浴場を完備している。

 箱根強羅エリアは明治時代より東京近郊の格式高い別荘地・湯治場として発展してきた歴史ある温泉地だ。豊富な湯量の温泉や100年以上の歴史を持つ「大文字焼き」など、自然・文化・伝統が融合した魅力あふれるエリアとして知られる。

森トラストの箱根での事業展開

 森トラストは1984年に「ラフォーレ箱根強羅 湯の棲(旧リゾートホテル ラフォーレ強羅)」を開業し、2014年に大規模改修を実施。その後も2014年に「(旧)箱根強羅温泉 静峰閣 照本」、2017年に「強羅環翠楼」といった老舗旅館を取得。2024年には「ラフォーレ箱根強羅 湯の棲 綾館」を新設した。

 さらに近隣エリアでも「(仮称)箱根強羅計画」「(仮称)箱根中強羅計画」「(仮称)箱根強羅北計画」と名付けられた複数の新規プロジェクトを推進中だ。

国際的観光地としての箱根

 箱根は国内外から年間約2,000万人の観光客が訪れる日本屈指の観光地。雄大な山岳景観と四季折々の自然美、豊かな温泉資源が特徴だ。都心からのアクセスの良さから、国内観光客の約80%が1都3県から訪れている。近年は外国人観光客も増加傾向にあり、国際的人気が高まっている。

 森トラストは「本物件では、これまで培ってきたノウハウを活かし、快適性と上質な滞在体験の向上を目指します」とコメント。同社は今後も箱根強羅エリアの価値向上と観光プレゼンス強化に貢献していくとしている。

森トラストの事業展開

 森トラスト株式会社は、日本の都心部における大型複合開発や全国のホテル&リゾート事業を手掛ける総合不動産ディベロッパー。「不動産事業」「ホテル&リゾート事業」「投資事業(国内・海外)」の3事業を主軸に、国内外52棟のビル・住宅・商業施設(2025年3月時点)と、35ヶ所のホテル・リゾート施設(2025年10月時点)を展開している。

 箱根以外にも、札幌、軽井沢、金沢、飛騨高山、白馬、東京、京都、沖縄など全国17カ所で新規開発プロジェクトを推進中。都市開発や観光資源となる歴史的建造物を保存・活用したホテル開発などを通じて、日本の国際競争力を高める事業を積極的に展開している。

 
 
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