蜷川実花 with EiM × 道後温泉 DOGO ART
道後の町を華やかに彩る
道後温泉(愛媛県松山市)で10日、アートプロジェクト「蜷川実花 with EiM × 道後温泉 DOGO ART」が始まった(主催=道後アート実行委員会)。アーティストの蜷川実花さんとクリエイティブチーム「EiM」が手掛けた作品を、道後温泉本館をはじめ温泉街の各地に展示。新たな魅力の発信で同温泉のさらなるファン拡大、にぎわい創出を目指す。

蜷川実花 with EiM × 道後温泉 DOGO ART
同温泉は2014年、道後温泉本館の改築120周年を記念して、アートプロジェクト「道後オンセナート」を実施。以来、定期的に開催している。
今回は27年2月28日までの約1年5カ月間開催するロングランのアートプロジェクトとなる。道後温泉本館、椿(つばき)の湯、道後商店街の正面入り口に作品を展示。期間中、作品をさらに追加する予定だ。
本館は北側と西側の障子とガラスに鮮やかな四季の花々や金魚などの写真を36点展示。夜間にライトアップを行う。
本館正面のエントランスは松山市の市花、椿をメインに、四季の花々や和傘、金魚など華やかなモチーフを散りばめた陣幕を設置。
椿の湯の正面入り口は椿の花などの写真で彩ったのれん、商店街の正面入り口は蜷川さんの作品を全面に配した提灯と陣幕のゲートをそれぞれ設置した。
本館前にはアートプロジェクトでは初となるオフィシャルショップを開設。地域にゆかりのある商品とコラボレーションしたグッズを販売する。
10日に開幕記念式典を開催。松山市の野志克仁市長、プロジェクトの実行委員長で同温泉旅館協同組合理事長の帽子大輔氏、蜷川さんによるテープカットを行った。

開幕記念式典でテープカット(左から野志市長、蜷川さん、帽子実行委員長)
野志市長は「目的は道後温泉の魅力と価値の発信。この間、本館の100年に1回の大修理があったが、それを乗り越えられたのは、ハードでいえば『飛鳥乃湯泉』の完成、ソフトでいうと、このアート事業があったからだ」と、事業の趣旨とこれまでの経緯に触れるとともに、アートを手掛けた蜷川さんとEiM、事業に関わる関係者に謝意を述べた。
帽子実行委員長は「プロジェクトは27年2月末までのロングランとなる。季節が変わるように、作品も時期によって変わるし、季節によって見え方が変わるかもしれない。国内だけでなく、海外からのお客さま、地元の皆さまも元気になる、そんな道後アートでありたい」。
15年から3回にわたり道後でのアートプロジェクトに参加してきた蜷川さんは「初めて道後で行わせていただいてから10年。また呼んでいただけたことを心からうれしく思う。道後は私にとってとても大事な場所。これからも展示が増えるので楽しみにしてほしい」と述べた。




