小松崎ともこ氏
観光経済新聞社は2日、オンラインセミナー「観光経済新聞チャンネル」の第45回配信を行った。イントゥ代表取締役で観光ブランドプロデューサーの小松崎ともこ氏=写真=が「いま世界が求める”ウェルネスツーリズム”とは インバウンド戦略としての地域価値の再設計と実践のヒント」をテーマに講演した。
小松崎氏によれば、コロナ禍以降、個人のウェルビーイングの維持向上を目的とする「ウェルネスツーリズム」の成長は国内、海外ともに目覚ましいという。世界のウェルネスツーリズムの市場規模は2030年には2兆963億ドルに拡大する見通しを報告した。
日本のウェルネスツーリズム市場の展望についても触れ、「ウェルネストラベラー」を呼び込むことが持続可能な観光地づくりに有効だと強調した。同氏はウェルネストラベラーについて、「健康意識が高く、地域の自然や文化を尊重する傾向が強い上、支出額も通常旅行者を大きく上回る」と解説した。
小松崎氏はウェルネスツーリズムの一形態である「ミニリトリート」にも言及。ヨガ、瞑想、座禅、デジタルデトックス、森林浴などを行い、短期間で心身をリセットできる体験を盛り込んだ商品が人気を集めていることを、奥日光の自然道でのサイクリングや熊野古道でのトレッキングなどの事例を交えて紹介した。
最後に「OTAプラットフォームを活用して、日本ならではの体験ができるプランを販売することが重要だ」と締めくくった。

小松崎ともこ氏




