多様な手法で持続可能な地域公共交通を構築  中部運輸局が12月3日にシンポジウム


 国土交通省中部運輸局は12月3日、「令和7年度 地域公共交通シンポジウム in 中部」を名古屋市昭和区のSTATION Aiで開催する。「多様なモード・関係者・手法による持続可能な地域公共交通の構築」をテーマに、全国の先進事例を紹介しながら今後の公共交通のあり方を考える。会場参加とYouTubeによるライブ配信を併用した形式で実施される。

公共交通の持続可能性を多角的に考える

シンポジウムは、多様な交通モードや技術の導入方法、幅広い関係者との協力体制構築について考え、地域の実情に適応した公共交通の仕組みづくりを支援する目的で開催される。

 第1部では、5件の事例紹介が予定されている。株式会社博報堂の畠山洋平氏による「マイカー交通ノッカルあさひまちから始まる挑戦」、岐阜県関市の篠田賢人氏による「コミュニティバス等の再編に関する取組」、株式会社NearMeの高原幸一郎氏による「持続可能な地域創造のための移動の課題と「シェア乗り」の新たな可能性」などが発表される。

 また、ネッツトヨタ瀬戸内株式会社の大石一浩氏からは「愛媛県松山市における「おすそわけ交通」に関する取組」、愛知県日進市の野村圭一氏と豊田市青少年相談センターの富岡亜希子氏からは「愛知県日進市における高齢者移動支援事業に関する取組」が紹介される。

 第2部では、名城大学理工学部社会基盤デザイン工学科の松本幸正教授をコーディネーターに迎え、事例発表者によるパネルディスカッションを実施。公共交通の課題と解決策について議論を深める。

多彩な実務者が登壇

 登壇者は各分野の第一線で活躍する実務者ばかり。松本幸正教授は愛知県公共交通協議会座長など多数の要職を兼任し、著書に「成功するコミュニティバス」がある公共交通の専門家だ。

 株式会社博報堂の畠山洋平氏は「一人ひとりが住みたい場所に住み続ける社会の実現」を目指し、富山県朝日町と東京都の二拠点生活を実践している。

 岐阜県関市の篠田賢人氏は、平成17年の市町村合併により4.6倍に拡大した市域の公共交通網再編に携わり、住民組織を中心とした地域バス運営体制を構築した経験を持つ。

 株式会社NearMeの高原幸一郎氏は、「住みたいまちに住み続けられる社会」を目指し、シェアリングエコノミーのMaaSサービスやAIを活用した移動サービスを展開。一般社団法人モビリティサービス協会理事なども務める。

 ネッツトヨタ瀬戸内株式会社の大石一浩氏は、愛媛県内の公共交通問題解決に取り組み、松山市内に4地域5台のオンデマンド交通「おすそわけ交通」を立ち上げた実績がある。

 日進市の野村圭一氏と豊田市青少年相談センターの富岡亜希子氏は、愛知県の高齢者移動支援推進モデル事業を活用しながら、住民主体の高齢者移動支援を推進している。

参加は無料、事前申込制

シンポジウムは12月3日(水)の13時30分から17時まで、STATION Ai 1Fイベントスペース(名古屋市昭和区鶴舞1-2-32)で開催される。JR・地下鉄鶴舞線「鶴舞駅」から徒歩6分の場所だ。

 参加は無料だが、事前申込みが必要。会場参加は先着150名で、YouTubeによるライブ配信も予定されている。申込締切は11月28日(金)。

令和7年度 地域公共交通シンポジウム in 中部 参加申し込みフォーム

 
 
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