【交通トレンド分析306】近距離路線の羽田―中部線、セントレア周辺へ行く際に重宝 鳥海高太朗


鳥海氏

 9月25日(木)~28日(日)まで中部国際空港に隣接する「Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)」での「ツーリズムEXPOジャパン2025」が開催され、4日間で12万9600人が来場した。私自身もセントレアはたくさんの回数を訪れているが、Aichi Sky Expoを訪れたのは初めてだった。2019年6月に開業したこともあり、まだ新しくて会場のスペースも広く、天井が高くて開放的であったこともあり、非常に回りやすかった。

 今回、25日にセミナー、26日にイベント登壇があったが、25日の夜に都内で所用があったことから、両日ともに日帰りで東京とセントレアを往復した。25日は往復新幹線を利用したが、26日はJALの羽田―中部線を使って往復した。現在、羽田―中部線はJALが1日2往復、ANAが1日1往復を運航しており、主に羽田空港での国際線乗り継ぎでの利用が多い路線であるが、特に1日2往復のJALでは、10月ダイヤでは羽田8時05分発(中部9時05分着)、中部21時00分発(羽田22時00分着)は首都圏在住者に便利な便であり、今回のツーリズムEXPOジャパン2025の会期中は、満席状態が続き、私が利用した9月26日も往復ともに前日に空席が1席出たことで何とか予約することができて搭乗できた。

 今回のようにセントレア周辺でイベントがある時には、東海道新幹線を利用して名古屋駅で名鉄「ミュースカイ」に乗り換えて中部国際空港駅を目指すよりも利便性は高いが、名古屋市内へ行く際などは当然新幹線の方が便利であることは言うまでもない。

 もちろん国際線乗り継ぎでの利用がメインとなるが、セントレア周辺で観光スポットやビジネス需要があればこの便を観光やビジネスで利用する人も増えることになる。今回のようなコンベンション需要はもちろんだが、観光面でもセントレアの第2ターミナルに隣接するシアトルの街並みをイメージし、ボーイング787型機の初号機が展示されている「フライト・オブ・ドリームズ」、また対岸にある常滑では「INAXライブミュージアム」、「めんたいパークとこなめ」、さらにはエビフライの人気店「まるは食堂 りんくう常滑店」などがあるなど、観光で訪れても楽しめるスポットが増えているほか、セントレア、常滑エリアにはホテルも数多くあり、宿泊施設も充実している。

 セントレアの展望風呂「SOLA SPA 風の湯」もおすすめで、セントレアをベースに、名古屋市内まで足を伸ばしながら観光するという新しい展開も今後出てくることになるが、あえて飛行機で羽田から中部に飛ぶという楽しみも含めた旅もおすすめだ。

(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
 
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