
ペットと過ごす快適な空間を提供するきくのやの池見社長
施設に寄り添ったWEB集客で支援
旅館の魅力を最大限に引き出す
ハイパークリエーション東京は、宿泊施設のHPや、OTAなどのWEBによる集客支援を展開する。同社サービスに頼る施設は、これまで全国で400軒以上に上る。滋賀県おごと温泉にある暖灯館きくのやも2013年に採用。WEBによる集客および売り上げが飛躍的に向上した。平均単価も、当時の1人約1万5千円から現在約3万円にまで向上し、売り上げにとどまらずブランディング戦略にも成功している。
きくのやは、温泉街の中でもペットと泊まれる旅館の先駆けとも言える宿。客室は全16室で7室は天然温泉を引いた半露天風呂付き客室。ペットと泊まれる客室は8室ある。料理は部屋出しが基本で、地産地消にこだわっている。地元食材を使った人気プランの会席「近江八景」を堪能できる。
当地食材を使った人気プランの会席「近江八景」
ハイパー社を採用した理由を社長の池見喜博氏はこう話す。「08年のリーマンショックや、長期のデフレなどによる景気の低迷で、団体客の減少が続いていた。そのため、個人客を取り込むことを目的に2012年ごろからネット販売を開始した。当時は、素人の私自身が担当していたが、集客も伸びず限界を感じていた。そこであるWEB集客の専門会社を初めて使ったが、手数料負担が重いうえ、当館用にカスタマイズされたプラン提案もなかった。そこで、ハイパーさんにお願いすることにした」。
「導入前まではネット販売における当館の強みが出せていなかった」と振り返る。自慢の料理や、ペット同伴プランなどをアピールできていなかったという。
「ハイパーさんは、宿のことを客観的に分析できる点が強み」と池見氏。担当の集客プロデュース部リーダー、斎藤紗代氏は定期的にきくのやを訪問。池見氏、フロント担当など主要メンバーとミーティングを重ね、ヒアリングから改善策を提示する。迅速に経営判断を下せる環境を整えた。
池見氏はこうも話す。「専属のネット担当を置くことができないため、プランやページの画像更新、情報発信などの作業部分を任せることができたのは大きい。併せて、口コミの内容を分析することに長けている」。サービス採用時と比べると現在のネット販売額は約3倍で、売り上げ全体に占める比率は約8割に高まった。点数が高く維持できていることが大きく寄与している。併せて、成功事例の情報が得られたり、その時点のトレンドが分かるようになった点も評価する。
ハイパークリエーション東京は、特にOTAの販促(特集やキャンペーン、広告など)での露出や手法に関する評価が高い。最大の特長は、担当が宿泊施設へ定期的に出向いて打ち合わせを行う点。日々のメールや電話でのやりとりも徹底しているほか、作業スタッフも数多く控え、作業完了までの動きも迅速と評価されている。
池見氏は「宿泊施設のことを真摯(しんし)に考え、かつ、寄り添う姿勢に好感がもてる」と話している。
問い合わせ先は、ハイパークリエーション東京TEL03(5829)8515。
ペットと過ごす快適な空間を提供するきくのやの池見社長