祖父母と孫の「孫旅」広がる ヒルトンがトレンド調査発表


日本の家族の3分の1以上が経験済みか計画中

 ヒルトンは10月9日、「2026年版グローバル・トレンド・レポート」を発表した。このレポートによると、親世代を伴わず祖父母と孫が一緒に休暇を過ごす「孫旅」がアジア太平洋地域で増加傾向にあり、日本でもその人気が高まっていることが明らかとなった。

 日本では3分の1以上(37%)が「孫旅」を経験したか計画していると回答。過去1年以内に「孫旅」を経験または計画した人は18%にのぼった。アジア太平洋地域全体では回答者の6割(60%)が「孫旅」を経験または計画しており、中国(86%)とインド(79%)で特に顕著だという。

「新しい体験」重視の日本の「孫旅」

 日本の「孫旅」の主な動機は「新しいことを一緒に体験すること」(47%)が最も多く、続いて「絆を深める」(37%)となっている。一方、アジア太平洋地域全体では「忘れられない思い出をつくること」が最大の動機(58%)だった。

 日本の回答者の71%が「家族旅行はシニア世代のウェルビーイングを向上させる」と回答。祖父母にとって、孫と過ごす質の高い時間(50%)が旅行で最も大切な要素とされており、多世代旅行が心身の健康に良い影響をもたらすことを示している。

 「『孫旅』の増加は、家族のつながり方における興味深い変化を示しています」とヒルトン アジア太平洋地域上席副社長兼コマーシャル・ディレクターのベン・ジョージは述べている。「ヒルトンは、あらゆる世代が、ひとつ屋根の下で快適に過ごせるよう、ファミリー向けアメニティやコネクティングルームの確約、そして幅広い世代に対応したウェルネスプログラムなどを提供しています」

「リラックスより家族との時間」を優先

 2026年のレジャー旅行の主な動機は、グローバルでは個人の心身のリフレッシュとリラクゼーション(56%)が最多だが、アジア太平洋地域の回答者の6割(61%)は、くつろぐ時間よりも「家族での有意義な時間」が最優先事項と回答。日本の回答者も半数強(52%)が同様の考えを示している。

 日本の旅行中のアクティビティでは、食体験の追求(64%)や歴史・文化的名所の訪問(58%)が上位を占め、家族が発見や学び、有意義なつながりを重視した旅行を求めていることが明らかとなった。

 「孫旅」に加え、多世代旅行も引き続き増加している。アジア太平洋地域の家族のほぼ半数(48%)が年に1回以上、3世代以上で休暇を過ごしており、この傾向は中国(78%)やインド(65%)で特に顕著だ。日本では4分の1(26%)の家族が年に1回以上、3世代以上で旅行していると回答している。

コネクティングルームなど宿泊施設の重要性

 家族のほぼ半数(48%)はコネクティングルームやファミリールームを好み、36%は施設内の子ども向けアクティビティを重視していることが分かった。さらに、リラクゼーションやウェルネス関連の設備やサービス(35%)も重要視されており、すべての世代に対応する滞在体験の必要性が浮き彫りになっている。

 「日本では、旅は家族や絆と深く結びついており、それが多世代旅行の継続的な増加にも表れています」とヒルトン アジア太平洋地域ブランド・マネジメント部門上席副社長のタル・シェファーは述べている。「ヒルトンでは、祖父母、親、子どもがつながりや大切にされていると感じ、一緒に忘れられない思い出を作ることができるよう、滞在のあらゆる細部を『とまるところで、旅は変わる。』という考えで設計しています」

 ヒルトンの「2026年版グローバル・トレンド・レポート」では、このほかにも「ハッシュピタリティ(Hushpitality):甘美な静寂を求めて」「自宅にいるような快適さが新たな『持ち物』に」「インヘリツーリズム(Inheritourism):家族で受け継がれる旅のかたち」といった注目すべきトレンドが浮き彫りとなっている。

 調査は、イプソスによるグローバル調査(2025年6月9日〜30日、13か国、18歳以上の成人1万4,009人)とOnePollによるアジア太平洋地域調査(2025年8月8日〜27日、6か国、18歳以上の成人8,000人)に基づいている。

 
 
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