
帝国ホテルは2日、2026年3月5日に開業する「帝国ホテル京都」の宿泊予約を2025年11月17日から受け付けると発表した。インペリアルクラブ会員向けの先行予約は11月11日から始まる。国の登録有形文化財である弥栄会館の建築意匠を継承し、京都・祇園の文化と風情が息づく「スモールラグジュアリーホテル」として、全55室の客室を展開する。
3エリアに特徴ある客室を配置
新ホテルは、祇園甲部歌舞練場敷地内にある弥栄会館を保存・活用したもので、客室は「本棟」「本棟保存エリア」「北棟」の3つの異なる建築構造を持つエリアで展開される。本棟は弥栄会館の歴史的なシルエットと建築様式を継承した建物で、本棟保存エリアの客室には弥栄会館時代の柱や窓枠など当時の面影が残る。
祇園の町並みと調和するよう増築された北棟には、帝国ホテルブランドとして初の畳を設えた客室を配置。客室カテゴリーは「シグネチャースイート」「スイート」「ジュニアスイート」「グランドプレミア」「プレミア」の5種類を用意する。
弥栄会館のレガシーを未来へ
シグネチャースイートは、弥栄会館の記憶を継承し、祇園の町並みや京都の山々を望む「インペリアルスイート」「ペントハウススイート」、祇園甲部歌舞練場の正門や玄関棟などを間近に感じられる「弥栄スイート」の計3室。110~193平方メートルの広さを持ち、こだわりの自然素材で設えられている。
スイートは本棟保存エリアに位置し、弥栄会館の窓枠や柱に残された建築的な特徴を受け継ぎつつ、現代の洗練されたラグジュアリーを融合させた客室だ。101~104平方メートルの広さで3室を用意する。
ジュニアスイートは、本棟からは京都の山々を、本棟保存エリアからは祇園甲部歌舞練場の大屋根を間近に望める。65~100平方メートルの広さで5室ある。
グランドプレミアとプレミアは3つのエリアそれぞれに配置し、特に北棟の客室では畳を取り入れ、祇園の町に溶け込んだ空間での滞在を提供する。グランドプレミアは57~71平方メートルで25室、プレミアは50~58平方メートルで19室を用意している。
国際的なホテルコレクションに加盟
帝国ホテル京都は今年4月、ホテルコレクション「ザ リーディングホテルズ オブ ザ ワールド」に加盟した。予約は公式HPまたは電話で受け付ける。一般向け予約は11月17日午前11時から開始し、12月12日までは東京の予約ダイヤル(03-3539-8590)、12月15日以降は京都の予約ダイヤル(075-531-0117)で対応する。インペリアルクラブ会員の予約は11月11日午前11時から会員専用ダイヤル(0120-208-111)で受け付ける。
帝国ホテル京都は「祇園ならではの『非日常』の世界観と、帝国ホテルが考える『寛ぎ』を共存させ、京都、日本各地、世界から訪れるゲストとともに本物の文化と最も優れたサービスと商品を追求していく、新しい時代を担うスモールラグジュアリーホテル」を目指すとしている。