株式会社JTBパブリッシングは10月2日、50歳以上をメインターゲットとする月刊誌『ノジュール』の読者を対象に実施した「ひとり旅での食事」に関するWEBアンケート調査の結果を発表した。調査からは、旅慣れたシニア層がひとり旅の食事を上手に楽しむ実態が浮かび上がった。
夕食は普段より少しリッチに、地元の名物重視
調査結果によると、ひとり旅での昼食予算は1001~2000円が51.1%と最も多く、続いて2001~3000円が31.6%を占めた。一方、夕食にかける予算は3001~5000円が31.3%と最も多く、2001~3000円が28.2%と続いた。昼は財布のひもを締め、夜は少しリッチに楽しむ傾向が見られる。
夕食を取る場所としては「地元の名物が食べられる飲食店」が39.4%と最多で、「宿泊施設の夕食」が23.0%、「地元の居酒屋などお酒を提供するお店」が15.6%と続いた。全国展開しているファミレスチェーンやファストフード店は1.5%にとどまり、旅先ならではの食を重視する姿勢が明らかになった。
ひとり食の悩みと楽しさ
ひとり旅での食事の困りごととして、最も多かったのは「品数を多く注文できない」で59.0%。その他「予約がしづらい」16.1%、「他人の視線が気になる」13.5%、「割高になる」13.4%といった回答が続いた。一方で21.2%は「特にない」と回答しており、ひとり食に慣れた層も一定数いることがわかる。
メリットとしては「思いつきで店が決められる」が64.3%、「好きなものを気兼ねなく食べられる」が59.0%と高い支持を得た。自由度の高さがひとり旅食事の大きな魅力となっている。
偶然の出会いも醍醐味
アンケートでは印象深いエピソードも寄せられた。「たまたま同じようなひとり旅の方と横並びになり料理やお酒をシェアすることができ、今でも連絡を取り合っている」「偶然隣の席になった外国の方と会話して写真を見せ合いながら、コミュニケーションを取る食事は、非日常的で新鮮でした」「ひとりなので気兼ねなく同じものを色々なお店で食べ比べしました」など、ひとり旅ならではの体験が食の楽しみを広げている様子がうかがえた。
調査は2025年9月11日~19日、WEBアンケート方式で実施。有効回答数は1232名で、回答者の性別は男性32.7%、女性67.3%。年齢層は60~64歳が27.3%と最も多く、次いで55~59歳が22.2%、65~69歳が21.8%だった。
JTBパブリッシングによると、『ノジュール』10月号では「再び奈良へ、ひとり旅」を特集。世界遺産登録が期待される飛鳥・藤原や伝統的な建物を生かした街づくりが進む御所まちなどを紹介している。同号は9月末に発行され、年間定期購読を受け付けているという。







