HISメキシコ法人、観光局からレップ事業を受託 日本人観光客誘致へ


メキシコシティ観光の魅力発信、現地経済と文化継承に貢献

株式会社エイチ・アイ・エスのメキシコ現地法人は10月1日、メキシコシティ観光局より日本人マーケット向けのレップ事業を受託した。メキシコシティの認知度向上と観光客誘致拡大が目的だ。

H.I.S. GIRAS INTERNACIONALES MEXICO S.A. de C.V.(HISメキシコ法人)が担当する今回の事業は、日本在住者だけでなく海外に住む日本人向けにも観光プロモーション活動を展開する。同日行われた署名式には、HIS常務取締役の織田正幸氏とメキシコシティ観光局CEOのカルロス・マルティネス・ベラスケス氏が出席した。

日墨観光交流、バランス改善が課題

メキシコシティは歴史建造物が立ち並ぶ美しい街並みと世界遺産テオティワカン遺跡観光の拠点として、多くの観光客を集めている。日本からは成田空港から直行便が就航しており、昨年はメキシコ観光省によると年間9万6,000人の日本人がメキシコを訪問。一方で訪日メキシコ人は前年比6割増の15万1,800人(日本政府観光局調べ)と好調で、両国間の観光客の受け入れバランスは現状やや偏りがある状況だ。

受託期間は2025年10月1日からで、期限は設けられていない。HISメキシコ法人は今回のレップ事業を通じて次のような取り組みを行う。まず、日本の旅行者に向けてメキシコシティの魅力を広く発信し、旅行需要の喚起と認知向上を目指す共同プロモーションを展開する。季節やイベントに合わせたキャンペーンを実施するほか、日本語でのSNS・広告・旅行情報サイト、店舗プロモーションなどを通じて、旅行先としてのメキシコシティの魅力を効果的に伝える取り組みも行う。同時に旅行商品の認知向上と販売促進も図る計画だ。

新規メキシコシティ旅行商品の企画・開発支援も重要な任務の一つ。現地研修や視察旅行を通じて、スタッフへの商品知識の教育や現地体験プログラムとの連携を行い、魅力的な旅行商品の創出をサポートする。また定期的な目標達成状況の確認や改善策の共有、現地パートナーとの調整、契約サポート、イベントやセミナーへの協力なども通じ、旅行需要の喚起と地域観光の活性化に貢献していく。

HISメキシコ法人は2020年より「マヤ刺繍プロジェクト」を立ち上げ、伝統のマヤ刺繍の保護と女性たちの経済的自立を支援する活動を通して、地域社会との共生を進めてきた実績がある。今回のレップ事業では、文化・食・歴史への関心が高い日本人に向け、メキシコシティの認知度を高めて訪問者を増加させ、現地経済や文化継承にさらなる貢献をしていきたい考えだ。

日本から南米への長距離移動の壁を越え、いかに日本人旅行者を増やせるかが今後の課題となる。直行便の存在や世界遺産に代表される観光資源を武器に、HISメキシコ法人の専門性を活かした活動が期待される。

 
 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第38回「にっぽんの温泉100選」発表!(2024年12月16日号発表)

  • 1位草津、2位道後、3位下呂

2024年度「5つ星の宿」発表!(2024年12月16日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第38回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2025年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2024年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2025年1月13日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒