
ミシュランキーのマーク。レストラン同様、3段階で評価する
ミシュランガイド掲載のホテルの評価指標「ミシュランキー」に今年選出された施設が現地時間の8日、フランスのパリ装飾美術館で発表された。日本国内のホテル・旅館からは128軒を選出。最高評価の3ミシュランキーには昨年の2キーから評価を上げた「あさば」(静岡県修善時温泉)が新たに選出された。
ミシュランキーは、昨年から新たに導入されたホテルの評価指標で、ミシュランガイドに掲載されている世界7千軒のホテルが選定対象となっている。日本国内におけるレストランの評価対象は東京、京都、大阪、奈良の4都府県の店に限定されているのに対し、ミシュランキーは全国47都道府県にある全施設(243軒)を対象としている。
評価は1~3までの鍵(キー)マークの数で示され、評価基準は①ホテル自体が旅の目的地であり、その土地ならではの体験ができる②素晴らしい建築とインテリアデザイン③施設の個性や特徴を反映した独自性がある④サービスの質、快適性、メンテナンスが行き届いている⑤価格に見合った体験ができる―の五つ。
選出施設の内訳は、3ミシュランキー7軒、2ミシュランキー20軒、1ミシュランキー101軒。最高評価の3ミシュランキーに選出された「あさば」について、「旅館の概念を最も信頼性の高い基準で測ろうとするなら、あさばこそがその原型と言えるだろう。パリの博物館に保管されているプラチナ製の『メートル原基』のように、現実の世界で抽象的な理想の旅館に一番近い」と評価している。
新たな2ミシュランキーには、御宿竹林亭(佐賀県武雄温泉)、ローズウッド宮古島(沖縄県宮古島市)の2軒を選出。1ミシュランキーには新たに18軒が加わり、由布院玉の湯(大分県由布院温泉)、妙見石原荘(鹿児島県妙見温泉)、松籟荘(長野県湯田中温泉)、星のや京都(京都市)などが名を連ねた。
ミシュランガイドの最高責任者、グウェンダル・プレネック氏は9日に開いたメディア向け説明会で、「日本の宿泊施設が素晴らしい点は、品質がしっかり維持されていることだ。その証拠として、今回の発表でキーを失った施設は一つもなかった」と高く評価した。
ミシュランキーのマーク。レストラン同様、3段階で評価する