京急電鉄と三井不動産、三浦半島油壺にリゾートホテル計画


 京浜急行電鉄株式会社と三井不動産株式会社は10月3日、神奈川県三浦市の油壺エリアでリゾートホテル事業計画検討に関する協定を締結した。相模湾と富士山を望む絶好のロケーションを活かし、三浦半島の魅力を高める新たなリゾートエリア創出を目指す。

水族館跡地に新たな息吹

 協定の対象となるのは、2021年まで「京急油壺マリンパーク」として親しまれていた水族館の跡地。1968年の開館以来、長きにわたり地域住民に愛された施設だった。この土地は相模湾と富士山、美しい夕日を一望できる唯一無二のロケーションを誇る。三浦半島が持つ自然の魅力を象徴する特別な場所だ。

 両社は今後、具体的な事業計画検討に取り組むとともに、地域と連携した持続可能な開発を推進する方針。京急電鉄の地域に根差したエリアマネジメント活動で培った知見と、三井不動産の国内外で培ったホテル・リゾート開発の実績を融合させる。地域住民や訪問客に愛されるリゾートホテルづくりが目標だ。

両社の強みを活かした取り組み

 京急電鉄は1898年の創業以来、「都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する」をグループ理念として掲げている。社会課題や価値観の多様化に対応するため、「移動」と「まち創造」の両事業を相互に連携させることで、地域と京急グループの持続的発展を目指している。

 一方の三井不動産は、ホテル・リゾート事業において高い評価を得ている。同社グループが運営する「ハレクラニ沖縄」や「HOTEL THE MITSUI KYOTO」は、2022年から3年連続で「フォーブストラベルガイド5つ星」を獲得。2024年7月発表の「ミシュランキー」では、同グループ運営の6ホテルが選出されるなど、グローバル基準で高い評価を受けている。

 三井不動産は、「単なる旅の目的地を超え、ゲストの人生を豊かに彩るシーンを創出する」ことを目指しており、自然や地域の特色を活かした国際的に評価の高いホテルの誘致・開発を国内外で推進してきた実績がある。

油壺の未来図

 油壺エリアは三浦半島の南端近くに位置し、三崎口駅から車で約15分の場所にある。周辺には「油壺京急マリーナ」なども存在し、海洋レジャーの拠点としても知られる。

 今回の計画地は、かつての「京急油壺マリンパーク」があった場所。相模湾に面し、晴れた日には富士山を望むことができる絶景ポイントだ。

 両社の協定締結により、この地に新たなリゾート施設が誕生する可能性が高まった。三浦半島の魅力発信と地域活性化への期待が高まる。

 三井不動産は、ハワイのハレクラニをはじめ、国内では三重県のAMANEMU、沖縄のハレクラニ沖縄など、高級リゾートホテルの開発・運営実績を持つ。2023年にはフォーシーズンズホテル東京大手町をオープンさせ、2026年と2027年にも新規ホテルの開業を予定している。こうした実績を活かした開発が期待される。

 
 
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