
JTBは9月18日、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに支店を設立すると発表した。支店名は「JTBドバイ支店」で、法人向けビジネスソリューション事業を展開する。急速な経済成長を遂げる中東市場の要衝であるドバイでの拠点設立により、法人向けビジネスの戦略的拡大を図る。2026年1月から事業開始の予定だ。
設立目的と事業内容
新支店の目的は、中東市場における法人ビジネスソリューション事業の拡大と、中東からの訪日需要の喚起にある。日本政府が掲げる訪日政策や地方自治体の観光振興施策を活用した取り組みも進めていく方針だ。
ドバイ支店で展開する事業は、中東に拠点を置く法人向けの開設式典、報奨旅行、表彰イベント、各種ミーティングの企画運営、出張マネジメントなど。また、今後中東へ進出する法人のマーケティング支援や視察旅行、日本の自治体の訪日プロモーション事業にも取り組む。初期段階では日系企業を中心に事業を展開し、その後段階的に日系以外のマルチナショナル企業への事業拡大を目指している。
綿密な市場調査を経て本格参入
JTBは2024年から現地調査に着手し、市場分析と事業展開の可能性を検証してきた。その結果を踏まえ、今回のドバイ支店設立を決定した。
UAEのドバイにはグローバル企業の進出が加速的に増加しており、多様な企業活動に伴う旺盛な需要が見込まれる。また、日本への深い関心を持つ富裕層が多数存在し、潜在的な訪日需要は非常に高い成長の可能性を秘めているという。
支店の概要
新設される支店の商号は「JTB Pte Ltd Middle East Sales Office」。所在地はアラブ首長国連邦のドバイ(Dubai Airport Free Zone内)で、代表者は小林直樹氏が務める。
JTBは今回の支店設立を通じて中東市場への本格参入を実現し、新たなビジネス領域の開拓に挑戦する姿勢を示している。