
株式会社UTAGEは9月21日、東京・東神田の会員制サロン「創sou東神田」にて、インバウンド向けハラール対応メニューの特別試食会を開催した。富裕層旅行者向けに「Taste the Essence of Japan」をコンセプトに、安心して紹介できる日本食体験の新たな選択肢を示す試み。
厳格なハラール対応で富裕層インバウンドの獲得へ
試食会では一般社団法人メイドインジャパン・ハラール支援協議会の高橋敏也氏の監修のもと、ラグジュアリーホテルのコンシェルジュや富裕層旅行会社が安心して顧客に案内できる品質基準が示された。同社の「ムスリム受け入れ対応ポリシー」では、ハラール認証済みの食材や調理器具を専用で使用し、冷蔵・保管も分離管理する厳格なオペレーション体制を整備している。
提供されたメニューには、富永和牛タルタルステーキとキャビアのタルト、刺身三種盛り合わせ、和牛ヒレ・サーロインステーキなどが並び、日本の高級食材をハラール対応で楽しめる内容となった。デザートには京都宇治抹茶のプリンやハラール認証チョコレートケーキも用意された。
食のダイバーシティに対応した「ユニバーサルフード」の取り組み
UTAGEの取り組みはムスリム旅行者だけでなく、ヴィーガンやグルテンフリーへの対応も含め、「ユニバーサルフード」として多様な食のニーズに応える姿勢を打ち出している。会場となった「創sou東神田」には礼拝スペースも用意され、訪日ムスリム旅行者へのおもてなし環境が整えられた。
同社はこれまでも、国際的なビジネス客や富裕層旅行者向けに特別な食体験を提供してきた実績がある。世界有数の経営コンサルティングファームのエグゼクティブを迎えた銀座いなばの特別メニューや、台湾企業向けの精進料理、マレーシアからの旅行者に向けた関取が作るちゃんこ料理などを手がけている。
隠れ家空間で提供する特別体験
試食会の会場となった「創sou東神田」は、日本全国の予約困難店を招聘する会員制サロン。神田川を望む場所に位置し、17席のカウンターと少人数で利用できる個室から構成される全29席の空間だ。個室にはプロジェクターやWiiを完備し、お子様連れの利用にも対応している。
株式会社UTAGEは2025年6月に設立。資本金1000万円、代表取締役は冨塚優氏が務める。ハラール対応の特別な食体験の提供を通じて、日本のインバウンド市場における新たな価値創造を目指している。