
約4カ月間、「今を記録し未来へ」テーマに各種企画
JR西日本ホテルズが運営する奈良ホテルは9月18日、大規模リニューアル工事のため2026年1月4日から同年5月下旬まで全館休館すると発表した。同ホテルは休館前の約4カ月間、「”Register” ―今を記録し、未来へ―」をテーマにした特別プロモーションを実施する。
41年ぶりの新館全面改装へ
奈良ホテル本館は1909年(明治42年)、東京駅の設計で知られる建築家の辰野金吾氏により設計された。創業以来「関西の迎賓館」と称され、多くの賓客を迎えてきた歴史を持つ。1984年に開業した新館は、吉野地方の建築様式「吉野建て」を採用し、全客室が自然豊かな中庭に面した空間設計が特徴となっている。
今回のリニューアル工事では、開業から41年を経た新館客室の全面改装と日本料理「花菊」のリブランドなどを予定している。同ホテルによると、「客室は自然に囲まれた新館の特徴を最大限に活かし、バスルームなど水回りの機能性も向上させ、よりラグジュアリーな空間へと生まれ変わります」としている。
工事完了後は、1909年創業の本館の意匠を受け継ぎながらも、新館に「新たな心地よさの基準を打ち立て」、「次なる伝統を紡ぐ旅」をスタートさせる計画だ。
休館に先立ち特別プロモーション
全館休館までの期間、同ホテルはリニューアル前の特別プロモーションを開催する。テーマは「”Register” ―今を記録し、未来へ―」。2024年の創業115周年を記念して修復した、創業日の1909年10月17日から約3年間の記録が綴られた唯一残る宿帳(レジスター)にちなんだものだ。
プロモーションでは、休館までのカウントダウン、新館の歴史を知るパネル展示、SNSキャンペーンなどを予定。「今しかない瞬間を記録し、分かち合う」特別な体験を提供するという。詳細については今後随時発表される予定だ。
工事期間と再開予定
全館休館は2026年1月4日11時のチェックアウトから同年5月下旬までを予定している。その後、2026年6月上旬から同年8月末ごろまでは、本館のみの縮小営業となる。この間は本館客室、メインダイニングルーム「三笠」、ティーラウンジ、バー、ホテルショップのみが営業を再開するという。
同ホテルは「作業進度によって、工事期間等が変更となる場合がございます」と注意を呼びかけている。