
天平大浴堂
湯殿も館も登録文化財の宿
静岡県伊豆修善寺温泉の新井旅館(相原昌一郎社長)は、明治5年創業の伝統的日本旅館。敷地内の浴場を含む15の建物が国の登録文化財となっている。
総ひのき造りの「天平大浴堂」は歴史画の大家、安田靫彦(ゆきひこ)の設計。天平時代の建築を再現しようと、昭和6年から3年の歳月をかけて完成させた。浴室内から池を泳ぐコイを眺める仕掛けが楽しい。
この仕掛けは「あやめの湯」や、貸し切り風呂からも見ることができるが、特に貸し切り風呂は同館に逗留(とうりゅう)した芥川龍之介もお気に入りだったという。
同年4月は新たに半露天となる「折節の湯 雪花」もオープン。従来の野天風呂「木洩れ日(こもれび)の湯」ともに、ラインアップがさらに充実した。
全ての浴場が天然温泉の掛け流し。泉質はアルカリ性単純泉で肌に良く、「美人の湯」と評判だ。
▽静岡県伊豆市修善寺970。TEL0558(72)2007。
公式サイト:https://arairyokan.net
天平大浴堂