
今年8月の訪日外国人旅行者数は、前年同月比16.9%増の342万8000人となった。日本政府観光局(JNTO)が発表した推計値。8月として過去最高だった24年の 293万人から49万人以上上回り、初の300 万人を突破。過去最高を更新した。今年1月から8月までの訪日外国人旅行者数は、前年同期比18.2%増の2838万3600人となった。
8月は、継続的な訪⽇旅⾏の人気に加え、前月に引き続き東アジアや欧米豪・中東を中心に、多くの市場でスクールホリデーに合わせた訪⽇需要の高まりがみられた。東アジアでは中国、台湾、東南アジアではインドネシア、ベトナム、欧米豪では米国、ドイツを中心に訪⽇外客数が増加し、押し上げ要因となった。
8月の主な国・地域の訪日旅行者数(カッコ内は前年同月比)は、中国101万8600人(36.5%増)、韓国66万900人(8.0%増)、台湾62万700人(10.0%増)、香港22万6100人(8.3%減)、米国19万4500人(11.7%増)など。
今年7月、「日本で大災害が起こる」といった噂で訪日需要が大幅に減少した香港からの訪日客については、7月は前年同月比36.9%減だったものが、8月は同8.3%減に改善した。
また、前年同月比で最も大きな伸びとなった中国について、観光庁の村田茂樹長官は「航空便の座席数、円安といった要因が寄与している。中国からの訪日客の特徴として、20~40代の若年層や家族層の旅行需要が高く、自己手配旅行が多い」とコメント。20~40代をメインターゲットに地方誘客を推進するべく、戦略的な訪日プロモーションを行っていくとした。
同じく好調だった台湾と、スペイン(3万2000人、前年同月比23.5%増)は、単月として過去最高を更新。韓国や中国、米国など18市場では、8月として過去最高を記録した。