
鳥海高太朗の交通トレンド分析
10月13日の大阪・関西万博の閉幕まで1カ月を切り、9月に入ってからは駆け込み需要もあり、さらに来場者で毎日にぎわっており、入場チケットも午前中の時間帯に入場するものを中心に完売になっている日も目立ってきている。
それによって、万博へ入場するにも時間を要しており、筆者が9月6日土曜日に訪れた際には、今までであればスムーズに入ることができた13時半ごろに大阪メトロ中央線の夢洲駅に到着して東ゲートから入場しようとしたところ、入場までに1時間10分を要した。
この日は来場者が20万人を超えた日でもあったが、閉幕へ向けての熱気を改めて感じた瞬間であった。私の友人の情報でも朝は東ゲート、西ゲートともに混雑しているが、お昼過ぎの入場については西ゲート(バスやタクシー利用)を利用した方がスムーズに入れるようだ。お昼ごろになれば、JR桜島駅からのシャトルバスでの移動もスムーズに可能となっている。
しかしながら、大変なのは帰りである。特に21時前に行われるドローンショーの後は大混雑となっており、その時のタイミングにもよるが、東ゲート前から夢洲駅のホームに到達するまでに1時間近く要したケースも珍しくなく、混雑を避けて帰るには19時ごろまでに現地を出ることをおすすめする。
それ以外にスムーズに帰る方法としては、西ゲートからのバスとなる。しかし、神戸の三宮行きを除くと事前予約の必要があるが、これまでは予約がなくても乗車できた最も本数が多いJR桜島駅行きについて、20時以降に出発するバスは、予約なしでの乗車が不可となり、「KANSAI MaaS」での予約が必須となる。
筆者の経験だと、満席であっても当日の夕方以降に空きがでる場合もあり、9月6日土曜日も直前で21時台のバス乗車券(JR桜島駅と万博会場へのバス予約は時間帯指定になっている)の予約ができ、無事に乗車することができた。
この1カ月の大きな変化としては、西ゲートのみで乗車できるタクシーの混雑である。9月2日火曜日に万博へ行った際の帰り、20時半ごろに西ゲートからタクシーに乗ろうとしたが長い列になっており、その時は乗車まで35分を要したが、9月6日については乗車しなかったが、21時半ごろで列を見る限り最低でも1時間、場合によっては1時間半がかかるくらいの列になっていた。
全てにおいて今までのノウハウが通用しなくなっており、時間に余裕を持って10月13日の閉幕日まで最後の万博を楽しんでいただきたい。
(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)