
特別展の見どころを湯川館長(右)らが紹介した
福井市有数の観光地「一乗谷朝倉氏遺跡」への玄関口、県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館(愛称:あさみゅー)は10月11日から、秋季特別展「一乗谷と戦国のかたな」を開く。刀剣を中心とした展示は初めてで、越前国を治めた戦国大名、朝倉氏が所有していた名刀や遺跡から発掘された関連資料など約100点を公開。3日、関係者一行が東京の観光経済新聞社を訪問し、見どころを紹介した。
特別展の見どころを湯川館長(右)らが紹介した
今回は、武家にとって「切る」ためだけではない、権威の象徴や贈答品としての側面を持つ「刀剣」に焦点を当てた。将軍家や公家、大名の間で刀剣の贈答が盛んに行われた戦国時代における一乗谷と朝倉氏にまつわる刀剣文化の全体像を紹介する。
主な展示は、重要文化財「太刀 銘 一 助成」や、初公開する「脇指 銘 越前國兼植」など。また、朝倉氏が所有していた名刀「小太刀 銘 長光」の写しの写しを用いた体験鑑賞会を実施(10月19日、11月15日)。安全面に配慮しつつ、実際に手に取って刀の重みや形を体感してもらう。
「まず博物館にお越しいただいて知識を持っていただくと、より遺跡が魅力的に見えるのではないか」と湯川直館長。めくり絵本やパズルを用いて遺跡の発掘調査や遺構を守る仕事を紹介する体験学習スペースなど、子ども向けの展示の充実ぶりもアピールした。今後は、周辺の温泉地や宿泊施設との連携を強化し、さらなる誘客に力を入れていく考えだ。
特別展の観覧料は一般・大学生千円、高校生700円、小中学生400円(基本展示含む)。会期は11月24日まで。
チラシ(表)
チラシ(裏)