
八芳園(東京都港区)は1日、京都・東山にある大正期の歴史的建築を活用した施設「京都祝言」「京都幽玄」の運営を開始した。婚礼のほか、ダイニングやMICEにも対応し、地域密着型の文化拠点を目指す。
施設は、大正時代に文豪や名士が集った老舗旅館や旧三井邸を合わせてリノベーションした建物で、100年以上の歴史と美しい庭園を有する。最大108人が着席可能な挙式会場やバンケット、6室の個室を備え、伝統的な祝言文化と現代的な感性を融合させた式場として、これまでも多くの婚礼を見守ってきた。
今後は八芳園がこれまで培ってきた婚礼、宴会のプロデュース力やホスピタリティ力を生かし、ダイニングや文化体験、MICEなど国内外の利用客に向けて新たな体験価値の創出を図る。
同社は昨年、福岡・天神にある警固神社の社務所ビル9階に「THE KEGO CLUB by HAPPO―EN」を開業。歴史的空間を生かした婚礼やイベントを展開しており、神社が持つ精神性や歴史性、地域との結び付きを、都市における文化・経済・交流と融合させる「まちのハブ」としての役割を担っている。今回も文化都市としての京都の特性を生かし、地域と文化を深く結び付けた「美意識の拠点」としての発展を狙う。
京都祝言の外観