国土強靭化研究所がセミナー開催 会長の二階氏が「災害に強い国づくり」呼び掛け


強靭化と観光立国実現を推進

 二階俊博・元自民党幹事長、林幹雄・元経済産業相は、国土強靭(きょうじん)化と地方創生を推進しようと、関係者に呼び掛け、一般社団法人「国土強靭化研究所」を設立した。8月26日には、研究所の夏季セミナーが「観光立国NIPPONの未来」をテーマに東京都内のホテルで開かれた。

 研究所会長の二階氏は、観光産業について「われわれは、観光こそ地域経済を支える産業だということを言い続けてきた。私は33年間、全国旅行業協会の会長を務め、このことを本当に大事なことと思い、身を捧げてきた」と述べた。

 その上で二階氏は「日本は地震や台風などの自然災害により毎年のように被害を受けている。国土強靱化を推進し、災害に強い国づくりをしていかなければならない。観光はそういった状況のもとに成り立っていく。それぞれの専門家にご協力いただき、一緒に観光立国、日本の未来を築いていきたい」との考えを示した。

会長の二階氏
会長の二階氏

 研究所の代表理事を務めている林氏も「国土強靭化と地方創生は一体。安心、安全の国土で、ふるさとを守るというのが使命だ。その中で観光は地方創生の切り札。研究所においても、観光の未来を語る会議を立ち上げることにした。これを進めていきたい」と述べた。

代表理事の林氏
代表理事の林氏

 セミナーでは、観光庁の村田茂樹長官が講演し、訪日インバウンドの現状として、旅行者数の増加、旅行消費額の拡大などについて説明した。他方で「観光は成長軌道に乗っているといっても、さまざまな課題や問題があり、並行して解決していかなければならない」と述べ、観光産業の人手不足や生産性の低さ、オーバーツーリズムといわれる一部地域での混雑やマナー違反、アウトバウンドの低迷などを解決すべき課題の一例に挙げた。

 また、2025年日本国際博覧会協会事務総長の石毛博行氏も講演した。開催中の大阪・関西万博の魅力、価値について語り、万博での「リアルな体験」が「世界を知ることになり、海外旅行の促進にもつながる」と述べた。

 
 
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