
日本クラシックホテルの会は2日、9月9日を「日本クラシックホテルの日」として記念日登録したと発表した。「クラシック(ク=9)」の語呂合わせと、加盟ホテルが9施設であることにちなんだ命名だ。制定を記念して限定コースターを作成。9月9日当日のみ全加盟ホテルの直営飲食店で使用する。
100年超の歴史持つホテル9施設が結集
同会は2017年に設立。明治時代以降に創業し、伝統と文化を継承してきた全国9つのホテルが連携している。加盟条件は、第二次大戦前の創業で当時の経営指針が継承されていることや、戦前に建設された建物を維持して営業を続けていることなど。日本ホテル協会加盟で、文化財や産業遺産の認定を受けていることも要件だ。
加盟しているのは、開業年順で日光金谷ホテル(1873年)、富士屋ホテル(1878年)、万平ホテル(1894年)、奈良ホテル(1909年)、東京ステーションホテル(1915年)、ホテルニューグランド(1927年)、蒲郡クラシックホテル(1934年)、雲仙観光ホテル(1935年)、川奈ホテル(1936年)の9施設。
今回の記念日制定は、各ホテルの持つ歴史的・文化的価値を広く発信し、観光資源としての認知向上と、保存・持続的な運営への意識を高めることが狙い。「呼びやすく覚えやすい語感で、関係者やお客様にも親しみを持っていただける記念日」としている。
記念日を祝して制作された限定コースターには、日本クラシックホテルの会のロゴである柱時計を9つ並べ、それぞれの下に加盟ホテルの名前を記載。アンティークなプレイングカードをイメージしたデザインで、各ホテルの歴史と「日本クラシックホテルの日」を華やかに表現した。
クラシックホテルは単なる宿泊施設ではなく、地域の文化・歴史と深く結びついてきた存在。重厚な建築美や代々受け継がれてきたおもてなし、著名人の滞在エピソードなど、多様な魅力を有している。同会は今後も歴史あるホテルの価値を発信し、次世代への継承に努めていくとしている。