「国際観光地」長野へ 市長らが訪日客対応議論 長野観光みらい会議2025開催


長野市のインバウンド対応などについて意見を交わした(中央=荻原市長)

 長野市と長野商工会議所、ながの観光コンベンションビューローを中心に構成される長野エリア観光戦略研究委員会はこのほど、「長野観光みらい会議2025」をホテルメトロポリタン長野(長野市)で開いた。観光関連事業者など約170人が参加。27年に行われる善光寺の御開帳を見据え、急増するインバウンド需要への対応などについて、市長らが意見を交わした。

 同委員会は市内外の関係者と連携し、長野市と周辺の観光資源の価値を高め、インバウンドを含む観光需要の獲得を目指すことを目的に今年5月に発足。今回のシンポジウムは本格的な取り組みの第1弾となった。

 第1部のキーノートセッションでは、荻原健司長野市長と善光寺事務局次長の清水雄介氏、立教大学客員教授の永谷亜矢子氏がデータをもとに長野の観光の現状や課題について議論。同県の特徴としてオーストラリアや台湾からの観光客が多く、韓国からは少ないこと、宿泊が県内各地に均等に分散し、周遊型観光が成立していることについて触れ、「他県には見られない貴重な強み」と永谷氏が評価。

 これを受け、荻原市長は同市の競争優位性について「神社、寺院、城郭という『文化財の3拍子』が見事にそろっている」と説明。一方で「観光客の増加が地域住民の日常生活に与える影響は決して軽視できない。住民との丁寧な対話を重ねながら、観光資源の活用方法を慎重に決定していく必要がある」と強調した。

 清水氏は、「日によっては(善光寺の)朝のお勤め参加者の8~9割が海外の方々」「何を理解し、どのような感動を持ち帰っているのか把握しきれていない」と現状を述べ、訪日客向けホームページでの情報発信の充実や予約体制の整備の遅れを課題に挙げた。

 第2部のパネルディスカッションでは、官民連携の取り組みとして松山大貴長野市副市長や県内の事業者らが登壇し、実践的なインバウンド対応の取り組みを紹介した。


長野市のインバウンド対応などについて意見を交わした(中央=荻原市長)

 
 
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