【交通トレンド分析300】甲子園決勝と万博花火大会で新幹線・飛行機が朝から大混雑 鳥海高太朗


 8月23日の土曜日、この日の大阪には多くの人が日本全国各地から訪れていた。夏休み最後の週末ということもあるが、この日は甲子園球場での高校野球決勝の沖縄尚学(沖縄県)と日大三(東京都)の試合が朝10時から開始されることに加えて、現在開催中の大阪・関西万博では、夜には花火「JAPAN FIREWORKS EXPO」があることから、朝から東京からの東海道新幹線と羽田空港からの伊丹空港行きなどは軒並み満席となっていた。

 私自身も前日に発売となった高校野球の決勝戦のチケットを買うことができ、朝10時の試合開始に間に合うように東京駅朝6時発の「のぞみ」に乗車した。なんとか前日に指定席券の予約はできたが、前日の夜の時点で完全満席となっていた。万博の来場者に加えて、私のように甲子園へ向かう人も見られた。

 私が乗車した朝6時発の「のぞみ」は、車内アナウンスを聞く限り、東京駅を発車する時点で2両ある自由席は座れない状況になっていたようで、途中の品川、新横浜、名古屋などの各駅では、グリーン車を除く指定席車両のデッキに立つこともできる旨のアナウンスが流れていた。お盆期間が終わったことで混雑が一段落するかと思われたが、ものすごい人だった。

 朝8時半前に新大阪駅に到着したが、新大阪駅は人だかりになっており、在来線へ向かう乗り換え口の新幹線改札口には長い列ができるほどであった。高校野球の決勝もあるが、それ以上に万博へ向かう人も多かったが、高校野球の観客が4万5600人、そして大阪・関西万博の来場者数は17万1千人(一般入場者)を記録している。もちろん、甲子園や万博だけでなく、インバウンド(訪日外国人観光客)も含めて大阪や京都へ観光で出かけたり、ビジネスでの利用、日常生活での利用もある。

 大阪・関西万博は10月13日までの開催となるが、これから9月に入ると駆け込み万博の需要が想定されており、特に週末を中心に引き続き混雑が予想される。万博へ行かれる方は万博の来場予約、新幹線や飛行機の予約、宿泊施設の予約も含めて早めにすることが望ましい。特にラスト1カ月については、万博の入場予約が大変になりそうで、行かれる予定のある方は、まずは予約を入れておくことを強くおすすめする。

 余談ではあるが今回、沖縄尚学高校を応援する人の一部は、関西方面への飛行機が全て満席となり、前日に羽田空港に入ってから移動した人がいたほか、中には那覇空港から台北乗り換えで関西空港へ向かった人もいたということだ。

(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
 
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