小田急・西武・京王 子育て世代に向けた取り組み強化


住みやすい路線づくり

 沿線価値向上、需要創出

 少子高齢化により、鉄道沿線の人口減少などが課題となる中、沿線価値の向上や新たな需要の創出に向けて、首都圏の一部民鉄では子育て世代を応援する施策に力を入れている。育児や住みやすさに適した路線として選ばれる鉄道会社を目指す各社の取り組みを紹介する。

 ■小田急 小児運賃50円化など「ポリシー」

 小田急電鉄は、沿線地域とともに持続的な成長を実現するため、2021年11月に「子育て応援ポリシー」を策定した。少子高齢化の問題に対する鉄道会社ならではのアプローチとして、ICカード小児運賃の全区間一律50円化や、小田急線通勤車両の3号車を「子育て応援車」とするなど、子育て応援施策を充実させている。【記事提供:交通新聞】

 こうした取り組みを進める中、ポリシーの象徴として子育て応援のマスコットキャラクター「もころん」が23年8月に誕生。毎日運行するラッピング列車「もころん号」(5000形、1編成)を通じて子育て世代を温かく見守るほか、沿線で行われる各種イベントにも駆け付け、記念撮影やグリーティングを行い、親子連れに喜ばれている。

 現在、「親子のお出かけがもっと楽しくなる」をテーマにグループ各社と連携し、もころんのデビュー2周年企画を沿線各地で実施している。

 ■西武 用途広がる小児全線フリー定期券

 西武鉄道は26年3月に予定している運賃改定に合わせて、ICカード小児運賃を1乗車50円、小児通学定期券を1カ月500円、小児通勤定期同1000円と西武線内の全区間で均一にする。沿線に住む子どもや家族に「日々の暮らしやお出かけをより楽しんでほしい」という狙いだ。

 さらに、1カ月1000円で西武線が乗り放題となる小児用ICカード限定の「小児全線フリー定期券」を新たに導入。西武線全線が乗り放題となり、通学だけでなく、習い事や休日のレジャーなどにも電車を利用しやすくする。

 なお、小児通勤定期における均一運賃導入や小児ICカード限定の全線フリー定期券の導入は、大手民鉄で初(同社調べ)の事例となる。

 ■京王 夏休み子ども運賃無料CP

 京王電鉄は、鉄道を利用して親子で一緒に夏休みのお出かけやレジャーを楽しんでもらうため、子ども運賃が実質無料となるキャンペーンを実施している。

 同社の鉄道乗車ポイントサービス「京王トレインポイント」の子ども会員ポイントを100%還元(1回につき上限200ポイント)することで実質無料にする。

 併せて、小児用ICカード利用で、京王電鉄バス、京王バスの全線(一部を除く)が一律50円で乗車できるほか、高尾登山電鉄ケーブルカー・リフトの子ども運賃も通常の半額以下となる。

【記事提供:交通新聞

 
 
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