放置竹林が”メンマ”に 沿線整備に新たな一手 東武ホテルマネジメント 


 東武ホテルマネジメント(本社=東京都墨田区、三輪裕章社長)はこのほど、全国でもわずか1%未満しか流通していない純国産メンマの製造に取り組み、オリジナルメンマの販売を開始した。原料は東武鉄道沿線の栃木県鬼怒川地区などの放置竹林を伐採したタケノコで、全国的な課題である竹林整備の実践的な取り組みとして誕生。地域資源を活用し、サステナブルな観光振興にもつなげる。

 今年は約1200キロのタケノコを収穫。収穫から味付け、パッケージまでの全工程をホテルスタッフが手作業で行い、“おもてなしの心”を込めた逸品に仕上げた。やわらかな口当たりで、かむほどに深いうまみが広がる。

 同社が竹林整備に着手したのは2016年。当時東武鉄道に在籍していた三輪社長が、蒸気機関車「SL大樹」の復活運転に伴う沿線景観整備の一環で鬼怒川地区の放置竹林問題に着目。安全性向上と景観改善を目的に伐採・間伐を進める中で、自然に生えるタケノコの有効活用の可能性を見いだした。

 この課題意識を引き継ぎ、23年に東武ホテルマネジメントとして「純国産メンマ」製造プロジェクトを本格始動。林秀之取締役常務執行役員統括総料理長が「純国産メンマサミットin糸島2023」に参加し、製法や竹林整備の知見を深めた。その後、鬼怒川地区と成田地区の竹林で収穫したタケノコを活用し、昨年、商品化を実現した。

 味は「しょうゆ風味」と「四川さんしょう風味」の2種類で、80グラム各648円(税込み)。東武ホテルレバント東京(墨田区)内の中国料理レストラン「竹園」で販売している。


放置竹林から生まれたオリジナルメンマ

 
 
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