
観光経済新聞社は7日、観光業界の識者を招いてのオンラインセミナー「観光経済新聞チャンネル」の第41回配信を行った。道後温泉誇れるまちづくり推進協議会会長の宮﨑光彦氏を招き、「未来に繋(つな)ぐ道後温泉の観光まちづくり~2050ビジョンの推進について~」をテーマに講演した。
宮﨑氏は道後温泉のこれまでの取り組みについて事例を交えて説明した。道後温泉の風情ある景観を守りながら、ファサード整備、屋外広告物の自主撤去、歩行者優先空間の創出、電線類の地中化などにまち一丸となって注力してきた。これらの取り組みが評価され、国連主催のアジア都市景観賞を受賞。
2017年には「飛鳥乃湯泉」を開業し、温泉とアートを融合させた事業も展開。今年10月からは「蜷川実花 with EiM×道後温泉 DOGO ART」の開催も予定している。
同氏は2050年に向けた新たなビジョンにも言及。デジタル温泉都市構想を掲げ、DX推進による顧客満足度向上と生産性向上を目指すほか、「道後温泉歴史ミュージアム」の建設や第4の外湯整備などの重点プロジェクトを発表した。
宮﨑氏は「インバウンド比率を現在の約13%から2050年には50%に引き上げたい」と述べ、「宿泊施設と観光地のイノベーションを進め、新しい価値を提供し続けていく」と締めくくった。
宮崎氏