
東武鉄道と日立製作所が提供する生体認証サービス「SAKULaLa」(サクララ)が5日、東武ホテルマネジメントが運営する宇都宮東武ホテルグランデ(宇都宮市)のチェックイン機に導入された。指をかざすだけでチェックインと決済が可能で、スタッフの省人化とホスピタリティの両立を図る。
サクララは、スマートフォンやICカードを使わず、デジタル空間上に保存された個人属性情報に生体認証でアクセスし、決済やポイント付与、本人確認などをワンストップで実現するもの。昨年4月の提供開始以来、延べ8千人以上が利用しており(7月時点)、導入の輪が広がりつつある。
チェックイン機は、ホテル向けチェックイン機でトップシェアを誇る日本NCRビジネスソリューションが開発。予約番号などの入力は不要で、従来のセルフチェックイン機より所要時間が30~50%短縮。フロントでの対面受付と比べると70%以上短縮でき、混雑時の待ち時間を大幅に減らすことができる。既存のNCR製チェックイン機であれば、指静脈認証装置の追加とソフトウェア改修だけで対応可能だ。
今後は客室やレストラン、フィットネスなどホテル内の各施設にも活用範囲を拡大し、「手ぶらのホテル体験」を実現する構想。ホテルの利用履歴や食事、接客の好みを指認証で確認でき、新人スタッフでもきめ細かなサービスが可能になるという。登録は現状フロントで対応するが、チェックイン機の登録機能搭載も検討している。
「ホテル業界の課題解決に向け、5年で1千カ所以上への導入を目指す」と各社。
サクララの詳細や導入に関する問い合わせは日立グループ公式サイト内の専用ページから。
サクララでチェックインする様子