
7月10日は東京都内をはじめ、首都圏でのゲリラ豪雨が発生し、今年の夏になって初めてのゲリラ豪雨による運転見合わせがあった。ゲリラ豪雨が発生することで、東海道新幹線をはじめ、在来線、私鉄も含めて運転見合わせになることがあるが、運転見合わせの情報に加えて、運転再開時に自分が乗る予定の列車がどのくらい遅れているのかなどを確認する方法がある。
まず東海道新幹線については、JR東海のホームページから最新の運行状況を確認することが可能だ。運転見合わせ区間を地図でわかりやすく表示しているのが特徴であるが、便利なのは「列車走行位置」と「発車順序案内」である。列車走行位置については、リアルタイムでどの場所(駅間)を走行しているのかがわかり、遅れている場合に「+35(35分遅れ)」という感じで何分遅れているのかがわかるので便利だ。
また「発車順番」については、駅別で表示されるようになっており、先発列車から順番に表示されるので、乗車する新幹線を前倒し(直近に発車する新幹線)する際にも役立つ。特に新大阪や京都、名古屋から東京方面へ向かう場合においては、始発駅が博多・広島・岡山・新大阪と異なることから、運転状況によって順番が変わる場合もあるので「発車順序案内」で確認するといいだろう。
なお、東海道新幹線を運行するJR東海では、今年からゲリラ豪雨時の運転見合わせ基準が変わり、今までの「時雨量(1時間あたりの降雨量)」「連続降雨量(過去24時間あたり)」「10分間雨量」という基準から、6月1日以降、「時雨量」「土壌雨量(過去の経験雨量等を基に雨量計ごとに設定した数値)」に変更となり、より適切に運転見合わせ・運転再開をするかどうかを判断することになった。
またJR東日本については、新幹線を含む、各路線の最新の運行状況はスマートフォンアプリ「JR東日本アプリ」の活用が便利だ。各路線の運行状況に加えて、JR東海の東海道新幹線同様に列車走行位置をリアルタイムで確認可能で、遅れの状況も逐一確認することが可能となっている。新幹線・在来線を含めて運転見合わせ時における運転再開見込みの時間(未定の場合もあるが)は非常に参考となり、振り替え交通機関を利用するか、運転再開まで待つかの判断基準にもなる。
ゲリラ豪雨や台風接近などについては事前に予報も出るので、予定を繰り上げられる際には予定を早めての利用も含めるなどの対策が有効であり、鉄道を利用する際には最新の情報を確認してほしい。
(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)