【VOICE】グリーンスローモビリティの活用 一般社団法人 登別国際観光コンベンション協会 専務理事 大野薫氏


大野氏

人と環境にやさしい観光地を目指して

 登別温泉は、豊富な湯量と多種類の泉質を有した北海道を代表する観光地の一つです。コロナ禍で落ち込んでいた入り込みも徐々に回復し、コロナ禍前に120万人を超えていた宿泊者も110万人近くまで戻っており、このうち外国人宿泊者は42万人と急激な回復を見せています。

 当地は、クッタラ火山の爆裂火口である地獄谷や大湯沼などの景勝地、多泉質のお湯、「地獄まつり」や「地獄の谷の鬼花火」などのイベント、三つのテーマパークなどを有した観光地ですが、登別市が令和4年にゼロカーボンシティを宣言し、その取り組みの一つとしてグリーンスローモビリティ2台を購入し、その運行を当協会が担うことになりました。この車両は「オニスロ」(赤鬼号・青鬼号)と名付けられ地元の子供たちの人気者になっています。

 登別温泉は、到着地のバスターミナルから人気景勝地である地獄谷まで緩やかな上り坂が続く地形であるため、ご高齢の方などには大変喜ばれているとともに、観光客の人気アトラクションにもなっています。乗車料金は無料で、手を上げればどこからでも乗車でき、降車の際は、アテンドもしくはドライバーに声をかけていただく仕組みです。

 ドライバーは日頃、当協会のイベント等を支えるメンバーが中心であり、大型二種等の免許保持者による有償ボランティアが担っています。また、アテンドは、海外からのお客さまが乗車することも多いため、協会職員が担っています。

 令和6年度は、158日間の運行で2万1079人が乗車され、1日平均146人の利用がありました。

 多忙な毎日を過ごされる皆さんが、登別温泉自慢の多種類の泉質につかり、日頃の疲れを癒やし、商店街や景勝地を巡る「オニスロ」に揺られながら非日常を堪能している姿は本当に楽しそうであり、はたから見ている私たちも幸せな気分を味わうことができます。

 今年は火曜日が定休日ですが、平日は午後から5便、土日・祝祭日は午前2便、午後5便を10月26日まで運行しております。

 近年は自家用車やレンタカーでご来泉くださるお客さまも増加しておりますが、登別温泉に到着後はこの「オニスロ」を利用し、商店街や地獄谷、大湯沼、天然足湯などの景勝地を周遊していただき、登別市が進める「人と環境にやさしい観光地」づくりにご理解とご協力を賜りたいと考えております。

大野氏

 
 
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