ニーズ収集し成果 稚内信金礼文支店、島民との交流重視 


カフカ製パンを創業した倉田さん(左)と情報交換する堀支店長(中央)と岡音拓也・お客様担当融資推進役(7月10日、カフカ製パン)

 日本最北端の離島・礼文島に立地する稚内信用金庫礼文支店(堀光太郎支店長=職員7人うち渉外1人)は、各職員が島民の一人として地域課題の解決に主体的に取り組み、成果を上げる。2024年度は、事業性融資など「数値評価分野」で全24カ店中最多の17項目の目標を達成(全店最多は3年連続)。創業支援といった単年度の数値には反映されない「非数値評価分野」では2年連続で優良店に輝いた。

 22年4月に着任した堀支店長は、島に溶け込むため、地域住民との関わりを重視する。家族でお祭りに参加したり、駅伝大会の参加者が少ないと聞けば支店の職員と出場したり。そうした日々の交流が「顧客ニーズの収集に自然とつながっている」(堀支店長)。【記事提供:ニッキン】

 取引先や地域が抱える課題には、長い時間軸で対応を検討。地域おこし協力隊として来島し、3月にパン屋を創業した倉田勇生さんには、季節で異なる観光客数や将来の島の人口減少も見据えた事業計画策定を助言。開店場所の紹介や資金支援も受けた倉田さんは「事業の構想段階から地域の実情を踏まえた親身なアドバイスをいただいた」と感謝する。

 事業承継の課題には同信金営業戦略センターや北海道事業承継・引継ぎ支援センターと連携し、個別相談会を開催。島の将来については、23年度に結成した同店の顧客組織「礼文島の未来を語る会」で若手経営者らと侃々諤々(かんかんがくがく)の議論を交わす。

 支店内では、年60回程度、商品知識の習得などを目的に勉強会を開催。「地域の情報のアンテナ役」(同)を意識し、顧客の金融知識向上を後押しする。

 堀支店長は「先輩たちが築いてきた島民との信頼関係を次の世代に引き継ぎ、持続可能な地域社会の実現にも貢献したい」と話す。

 25年6月末業況=預金146億600万円、貸出金20億6100万円。

カフカ製パンを創業した倉田さん(左)と情報交換する堀支店長(中央)と岡音拓也・お客様担当融資推進役(7月10日、カフカ製パン)

【記事提供:ニッキン

 
 
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