湿地保全の国際条約であるラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)の第15回締約国会議(COP15)が、7月23日から31日までジンバブエ共和国のヴィクトリアフォールズで開催された。会議には172カ国が参加。今後10年の道筋を示す「第5次戦略計画(2025-2034)」を含む計25本の決議が採択された。
第5次戦略計画はビジョンとして「湿地が評価、保全、回復され、賢明に利用され、健全な地球を支える生態系サービスを維持し、すべての人々に利益をもたらす、自然と調和して暮らす世界」を掲示。ゴールとして①湿地の喪失と劣化への対処と逆転②湿地のワイズユースの実現③国際的に重要な湿地の効果的な保全・管理④条約実施の強化の4項目が設定された。
このほか水鳥個体数推定パートナーシップの設立と2027年版水鳥個体数推定(WPE2027)の実施や、保護地域およびOECM(保護地域以外で生物多様性保全に資する地域)としての湿地の公平なガバナンスと効果的な保全の達成などが決議された。なお、「ラムサールリストに関する修正決議案」は取り下げとなった。
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