
私自身、国内の旅行先や出張先で大変重宝しているのが「カーシェア」。レンタカーと異なり、15分単位での料金設定で、スマートフォンなどからいつでも予約することが可能になっている(6時間以上の場合はパック料金の設定がある)。
レンタカーも含めて、旅先で車を借りる場合には駅や空港周辺などが一般的であるが、カーシェアの場合は最大手の「タイムズカーシェア」であれば、街中にもステーションがたくさんあり、一部を除いて借りた場所に返却する必要があるが、レンタサイクルのような感覚で気軽に借りることができるので、非常に便利だ。
またレンタカーと違って、返却時にガソリンを入れる必要がないのも便利であるが、最近私自身がありがたいと感じているのが、宿泊施設にカーシェアを設置しているケースだ。
都市部のホテルであれば、徒歩圏内にカーシェアのステーションがあることも多いが、地方や離島などのリゾートホテルなどではステーションがなかったが、最近カーシェアのステーションを設置しているケースが増えている。
驚いたのは、鹿児島県の屋久島を訪れた際に宿泊していた「サマナホテル」にタイムズカーシェアのステーションがあったのだ。この時はすでに車を手配していたので使わなかったが、空港から送迎車やタクシーなどでホテルに入った後に、車を使いたい時に短時間で利用できるのは非常にありがたい存在だと思った。
さらに、8月の最初の週末に「青森ねぶた祭」を観るために青森県三沢市の「青森屋 by 星野リゾート」に宿泊した際、ねぶたを観た翌日、ホテルを正午にチェックアウトしたが、三沢空港を17時前の便だったこともあり、時間に余裕があった。
前日の夕方にホテル内に「トヨタカーシェア」のステーションがあることを発見。私自身はタイムズカーシェアの利用が多いが、トヨタカーシェアの会員登録も済ませてあったので早速予約。3時間45分の利用時間で予約。八戸からさらに東にある「種差海岸」へ行くことができ、今が旬の「ムラサキウニ」の生ウニ丼などを堪能することができた。
ガソリン代込み15分あたり220円で、3時間45分の利用で2420円。車を返してからタクシーで三沢空港へ向かったが、1日レンタカーを借りる金額の半分以下であり、ピンポイントで車が使えたのはありがたく、まさにレンタサイクルの車版といったところだ。
今後、リゾートホテルや温泉地に増えると2次交通の一つとして現地での移動手段の選択肢を増やすことになりそうだ。
(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)