【VOICE】温泉地と共に歩む 株式会社バスクリンマーケティング本部メディア企画室 企画室長 竹内健二氏 


竹内氏

温泉地のさらなる活性化を目指して ユネスコ登録目指す活動も推進

 株式会社バスクリンは、入浴剤や育毛剤といった生活用品を製造・販売している企業です。
 
 なぜそのような企業の人間が観光経済新聞に寄稿しているのか、不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は日本の観光と深いかかわりがあるのです。当社では「日本の名湯」という入浴剤を製造・販売しているのですが、「日本の名湯」のモデルとなっているのは日本各地に点在する名湯。有名温泉地から知る人ぞ知る秘湯まで、現在は21アイテムを展開しています。
 
 「お風呂を、あの名湯に。」をコンセプトに、当社の研究員が実際に日本全国の温泉地を訪れ、温泉分析書や湯ざわりを研究し、実際の温泉にできる限り近づけた処方設計を行っています。また、湯質はもちろん、温泉街に広がる自然の景観や特産品など温泉街の雰囲気や空気感を五感で調査し、色や香り・パッケージデザインで表現しています(温泉と全く同一というわけではありません)。
 
 このような開発工程をご評価いただけたのか、モデルとなった21温泉地で温泉に関わった活動をしている自治体または団体から、コンセプト・湯ざわり・色・香り等を品質確認いただき、“温泉地公認”をいただいています。
 
 温泉地が人々を引きつける魅力的なものであり続けることは、当社の願いであります。その想いから2021年から2024年にかけて、「日本の名湯」の売り上げの一部を公認いただいた温泉地に寄付する「日本の名湯」応援プロジェクトを実施しました。
 
 また、「温泉文化」ユネスコ無形文化遺産全国推進協議会に加盟し、日本が世界に誇る「温泉文化」のユネスコ無形文化遺産登録を目指す活動にも取り組んでいます。
 
 現在、日本国内には約3千カ所の温泉地があります。その土地ごとに湯治などの歴史や風土、温泉の色や香り、泉質や成分も異なり、温泉街は独自に発展し、おのおのの特色を持っています。温泉でお湯につかり、日常から離れて豊かな自然に囲まれて心も体も癒やされる。さらに、温泉旅館で女将や湯守などのおもてなしを受け、地元の食材を使った料理に舌鼓を打ち、浴衣を着て温泉街を巡る。そんな「温泉文化」は、長い歴史の中で発展してきた日本固有の文化です。
 
 この「温泉文化」がユネスコ無形文化遺産に登録されることによって、国内外に「温泉文化」の魅力が広まり、この貴重な文化を次代へ継承していくきっかけになると考え、当社はこれからも全国の温泉地の皆さまと一体となって活動していきます。


竹内氏

 
 
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