
温泉寺への階段を上る参進行列の一行(下呂温泉)
温泉への感謝と温泉地のさらなる発展を願う下呂温泉(岐阜県下呂市)の「温泉感謝祭」が3日、同温泉で開かれた。ゆかりの先人に扮した関係者らによる参進行列や儀式が厳かに行われた。
1947年に始まった同温泉の恒例行事で、今年で77回目。関係者は下呂、草津、有馬を「日本三名泉」とした室町時代中期の僧、万里集九や江戸時代初期の幕府の儒官、林羅山らに扮して温泉街を練り歩き、行列の最終地点、温泉寺では、温泉を本尊に奉納する「献湯の儀」や、同温泉の繁栄に努めた物故者への礼拝が行われた。
温泉感謝祭実行委員会の齋藤正巳副委員長(睦舘代表取締役)は「(下呂温泉は)奈良時代から湯治場として親しまれ、日本三名泉にも数えられている。先人が幾多の困難を乗り越え、温泉を守り育んできたからこそ今がある。われわれはこの地に湧く天与の恵を未来へ守り育てる」とあいさつ。
地元出身の今井雅人衆院議員、飛騨県事務所の森祥一所長、下呂市の山内登市長が祝辞を述べた。
8月1~4日に行われた「下呂温泉まつり」の一環。5頭の竜が乱舞する「龍神火祭り」や、「湯の華みこしパレード」「花火ミュージカル夏公演」など、さまざまなプログラムが連日行われ、多くの観光客、地元客らでにぎわった。
温泉寺への階段を上る参進行列の一行(下呂温泉)