
米国との関税交渉が一応決着したように報道されたが、合意文書の有無を巡って与野党で見解の相違がありそうだ。その与党・自民党では石破おろしの風が吹いている。一方で党員でないメンバーから「石破やめるな」コールやデモまで行われている。政局の先行きが見通せない。
夏休みが始まった途端に空港が混みだしている。今日乗った朝の高知便は満席であった。子供連れが目に見えて多くなった。学校の授業がある時は旅行に行かず、休みになったら出かける。日本人は実に真面目である。
外国人の小中高の子供連れは日本国内で年中見かける。異国を見聞、体験し、社会性を高め見識を深めることは重要な教育機会である。授業では学べないとても多くのものを学ぶことになる。国際競争力が低下している今日、グローバル人材養成には海外旅行の学校公休制を導入すべきである。
それにしても、国内の宿泊料金の高さが気になる。今までが安すぎて、持続可能な経営に至らなかったのか、繁忙期と閑散期の宿泊人数格差が大きくて、取れる時に取らねばならないのか、インバウンド客の拡大もあり、都市圏を中心にホテルの宿泊料も大きく値上がりしている。軒並み出張旅費規定を超えてしまい、規定改訂や実費支払いになっているところも少なくない。
嫌味だが、部屋は小さいまま、部屋に露天風呂がついているわけでもないのに宿泊料金がコロナ前の3倍以上というのもざらにある。夏休み、大人2人と中学校、小学校低学年と幼児の5人1室で1泊10万円を超えてくる。少しいい宿と思えば20万円にもなる。
参院選での1人2万円だの、家族に10万円だのと言われても、夏休みに1回の旅行もままならない金額なら、子供たちの夢をもかなえられない家族も少なくない。それらの金額により、万民が旅に出られない時代の入り口に差し掛かった。価値の基準を考え直さなければならない時に来ている。
そんな夏休みの始まりの7月25日、沖縄北部に総工費700億円を費やして「ジャングリア沖縄」が開業した。私も、すでに8月に行く予定でチケットを取った。
今回は、施設に近い北部地域での宿泊を確保した。ジャングリアのように、終日時間が必要なテーマパークができたことにより、美ら海水族館やマングローブカヌーや従来からのマリンスポーツ等との相乗効果の期待は膨らみ、那覇市内や南部に戻っての宿泊が多かったが、北部地区に宿泊する合理的な理由ができたことになる。
つまりは、北部振興に大きく貢献することが期待される。初日の報道で待ち時間や並ぶ列の長さが気にかかる。TDRもUSJも大阪・関西万博も鋭意努力中なのであろうが、やっぱり並ぶし待ち時間が長い。
ITやDX化が叫ばれて久しいが、そのロスタイム、労力ロスをなくさなければ真の豊かさにはたどり着けない。旅が万民の生活の一部となるように、政治も社会も、生き方の変革につながる旅行価値や時間価値についてどう行動すべきか、その時が来ている。