草津温泉に女神降臨 黒岩町長「温泉地の“進化”に注力」


全ての神事を終え、「昇天」の儀式に臨む温泉女神(2日夜、草津温泉)

 温泉の恵みに感謝する群馬県・草津温泉の感謝祭が1~2日に開催された。「温泉女神」の降臨、昇天など、厳かできらびやかな儀式を多くの観光客が見守った。旅行会社やOTA、交通事業者、周辺自治体の関係者など約100人を招いた懇親会も行われた。懇親会で草津町の黒岩信忠町長は、景観の整備、観光資源の磨き上げなどへの意欲を語り、草津温泉の活性化にさらなる協力を呼び掛けた。

 1日夕、草津町出身の山本心暖さんが務める第79代温泉女神が温泉街に降臨した。2日には、女神がくみ上げた温泉を町内の主要浴場に配る献湯があり、夜には全ての神事を終えた女神と町内の中学生が務めた巫女(みこ)が、光泉寺の石段を登っていく昇天の儀式が行われた。

 感謝祭は土用の丑(うし)の日の丑の刻に入浴すると無病息災でいられるという「丑湯祭」が起源。戦後間もない1946年、地元有志が草津温泉を世に広めようと、新たな儀式を取り入れ、時代を経て現在の形になった。今回が79回目だが、コロナ禍で中止の年があり、今年で80年目の節目を迎えた。

 懇親会は2日夜、喜びの宿高松で開かれた。草津温泉観光協会の山本剛史会長は「温泉に対する日頃の感謝とともに、草津温泉をご愛顧いただいている皆さま、そしてお客さまへの感謝をお伝えしたい」とあいさつした。

 黒岩町長は懇親会で町づくりについて、「草津温泉に完成はない。今度は、湯畑から大滝乃湯までの間を情緒ある通りに変えたい。また、中和工場という施設があるが、温泉を中和する川を一つの観光資源として見せたいとも考えている。さまざまな事業に取り組み、さらに進化するので、草津温泉へのご支援をお願いしたい」と述べた。

 来賓では、群馬県の大塚康裕副知事、JR東日本の樋口達夫高崎支社長があいさつした。


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