「地方創生」など議論 観光クロスオーバーサミット 前々夜祭でフェス開催


 観光クロスオーバーサミット実行委員会は7月30日、大阪市の大阪堂島浜タワー内観光展望施設「WowUs」で観光クロスオーバーサミット2025の前々夜祭「観光クロスオーバーフェス2025」を開いた。DMO関係者や観光関連事業者らによる地方創生やイノベーションについてセッションを行ったほか、サミットで開催するビジネスコンテストのファイナリストらがブースを開設。それぞれの取り組みをアピールした。

 フェスでは、ファイナリストや登壇企業によるブース出展に並行して、3セッションを実施。「観光のイノベーションを考える」「観光で描く地方創生」「観光の未来を万博から」をそれぞれテーマに、DMOのマーケティング担当者や自治体の観光部局担当者、地域資源を活用した取り組みを行う事業者らが登壇し、意見を交わした。

 このうちセッション「観光のイノベーションを考える」には、大阪観光局マーケティング戦略部長の牧田拡樹氏、Vpon JAPANディレクターの鮎澤貴氏、政策渉外ドゥタンク・クロスボーダー代表で新経済連盟渉外アドバイザーの小木曽稔氏が登壇。観光にイノベーションが起きにくい背景として、イノベーションが起こらなくても成り立ってきたことや行政の監督下にあることによる、人事や企画立案面など多岐にわたる制約の存在や、政策面での連続性の欠如などを問題として挙げた。また小木曽氏は「成功事例のケーススタディは必要。だが、よく言う『横展開』は、イノベーションではなく一般化でしかない」と指摘した。地方の観光分野でのイノベーションについては、地方でのAIなどの知識や技術を持った人材の不足や、人流データなどに依らない解像度の低い課題感設定などが話題に。鮎澤氏は「若い人材が入って来やすくするには、情報の流れ、お金の流れ、人の流れを可視化した上で、『私たちの地域に安心して投資してください』と言うべきではないか」と持論を展開した。

 このほかサミットのビジネスコンテストのファイナリストが登壇し、展開する事業や取り組みを紹介。出席者とコミュニケーションを取りながら、アピールした。


カジュアルな雰囲気でリアルな意見交換を行った各セッション

 
 
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