
加賀屋(本社=石川県七尾市、渡辺崇嗣社長)は1日、能登半島地震からの新たな復興計画を発表した。和倉温泉(石川県七尾市)のグループ4旅館を3旅館に集約。旗艦店の「加賀屋」は温泉街中心部に近い新たな場所で2027年度末の営業再開を目指す。
昨年12月の発表では、現在の加賀屋から西に約600メートルの同社所有の土地に新館を建てるとしていたが、温泉街のにぎわい創出も考慮し、温泉街の中心部に近い同社所有の土地と、隣接する同社グループ旅館「松乃碧」を解体した跡地に客室約40室の新館を建設する。設計は建築家の隈研吾氏が担当する。これにより営業再開時期を26年冬から27年度末に変更した。
従来の加賀屋は建物を一部修繕し、他の利用方法を検討するとしていたが、4棟(雪月花、能登渚亭、能登客殿、能登本陣)全ての解体を決めた。跡地の活用方法は今後検討する。
「あえの風」は旧館の「西の風」を解体し、新たな玄関、調理場、レストランを建設。27年度上期を目標に、「東の風」客室、コンベンション、「花舞茶寮」を中心に営業を再開する。客室規模は従来の115室から約80室に変更。
「虹と海」は旧館の玄関側を解体し、本館の建物を中心に26年度下期を目標に営業を再開する。客室規模は従来の49室から約40室に変更。
今後、同社グループ全体のリブランディングを行い、「各館の特長の明確化、差別化を図り、時代のニーズにマッチした加賀屋ならではのおもてなしを提供する」方針だ。