
観光クロスオーバー協会(西岡貴史代表理事)などでつくる観光クロスオーバーサミット実行委員会は1日、大阪・関西万博の会場内で、観光分野の若者・スタートアップイベント「観光クロスオーバーサミット2025」を開いた。MUIC Kansaiとの共催。自治体やスタートアップの関係者や観光を学ぶ学生らが参加。ビジネスコンテストではフードピクトの菊池信孝代表を最優秀賞に選んだ。
同サミットは23年に始まり、今年で3回目。観光業界のトップランナーによる基調講演のほか、若者世代やスタートアップ企業によるビジネスコンテストを開催。上位入賞者には、協賛自治体での実証実験の場の提供などを行っている。今年は、大阪・関西万博会場内「フェスティバルステーション」で、万博の来場者の自由観覧も可能な形で開いた。
実行委員会の学生メンバー、専修大学商学部マーケティング学科3年の本多妃沙さんと同2年の今井開士さんによるあいさつに続き、溝畑宏・大阪観光局理事長が「国際観光文化都市・大阪をめざして」をテーマに基調講演。大阪の観光施策のロードマップなどを引きながら今までとこれからの政策展開と成果を説明。さらに日本経済の課題を整理、説明した上で、「人口減少時代、低成長の中では外需を取り込むしかない。観光は地域を、日本を動かすことができる。そして地域独自の資源を掘り起こし、地域にとって持続可能な社会を作る総合的戦略産業だ。かなりのパッションと空想力、野心がある人材が必要だ」と指摘。観光産業のイメージを変えて社会的地位を上げること、観光産業を稼げる夢のある産業にしていくための生産性向上の必要性、アフター万博を見据えた世界中の人とのネットワーキングとその活用の重要性を訴えた。
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