
IDYNのメンバーら
日本能率協会は7月24日、ホテル・レストランショー&FOODEX JAPANin関西2025(ホテレス関西)の会場で、宿泊・外食、ブライダル業界の次世代による課題解決プログラム「ネクストリーダーズ大阪」のピッチコンテストを行った。中部、近畿エリアの宿泊施設から参加した45人が8チームに分かれ、ホスピタリティ産業を日本の基幹産業にするための方策を発表。日本式ホテルの海外輸出戦略などを提言したグループ「IDYN(アイディーン)」が最優秀賞に選ばれた。
ネクストリーダーズは、宿泊・外食・ブライダル産業の20~30代が所属企業の枠を超えてアイデアを持ち寄り、本音で議論することで業界の課題解決に挑戦するプログラム。昨年に続き開催した。東洋大学国際観光学部の徳江順一郎・准教授を総合ファシリテーターに、札幌、東京、大阪、福岡の各地域で開催。各グループによるピッチコンテストで選ばれた地域代表が全国大会で発表を行う。今回は全会場共通のテーマとして「ホスピタリティ産業が5~10年後に基幹産業になるためには」を設定した。
大阪会場は、約40の旅館・ホテルから45人が参加。4月から3カ月間にわたり、大阪会場のファシリテーターである大阪学院大学経営学部講師の服部淳一氏らから助言を受けながら、グループ討議のほか、現役の経営者や有識者との意見交換、現場での聞き取り調査などを行い、発表内容をまとめた。
審査員による審査と会場の投票により、最優秀賞は「日本式ホテルの海外輸出戦略と人材育成の循環モデル~ホスピタリティ産業を日本の基幹産業へ~」をテーマに発表したIDYN(岩本知香<ザ・プリンス京都宝ヶ池>、柳詰舞<ザ・ホテル青龍 京都清水>、道満直也<ザ ロイヤルパーク キャンバス 神戸三宮>、中村匠汰<JR西日本ホテル開発>、野々垣舞子<ニッコースタイル名古屋>、岩田紗季<リーガロイヤルホテル京都>の各氏)に決まった。「理論面、先行研究の踏まえ方、課題抽出の仕方などバランスが良かった。またハイコンテクスト・ローコンテクスト文化の違いに着目した事業展開先の国の予測の付け方なども説得力があり、実現可能性を感じさせた」と徳江審査員長は評価した。
二席の準優秀賞には「京都に学ぶ 観光都市の未来地図~3つの分散化~」をテーマにしたTeam―ハチロク、「TAKが拓く!学びの共鳴~やったるで ホスピタリティ産業~」をテーマにしたTAK―TAK(タクタク)が選ばれた。
講評の中で徳江氏は「長いようで短い3カ月だったのではないか。このプログラムで作った、同じ思いを持った友人との関係を、ぜひ一生のものとして紡いでいってほしい。ぜひ学んだことを自分の施設に持ち帰り生かしていってほしいし、来年後輩をこのプログラムに送り込んで」と激励した。
最優秀賞のIDYNは来年2月に東京で開催される全国大会で、大阪代表として発表を行う。
IDYNのメンバーら