
玄関の間「一会」
高山城跡が残る城山公園の、町並みを見下ろす高台にあり、玄関横の坂道を下れば観光名所である古い町並みや高山陣屋などに歩いて3分ほどで行ける、抜群のロケーションを誇る。
緑に囲まれた落ち着いた雰囲気の純和風旅館で、館内はすべて畳敷きで素足で過ごせる。「初めてのお客さまは戸惑うようですが、お帰りになる時は『とても良かった』と言っていただきます」と伝谷勝義支配人。
開業当初はホテルスタイルだったが、2001年の改装を機に和風旅館に。飛騨高山でも近年はホテルが多く、オーナーの「旅館文化を残したい」との思いから切り替えたという。
高山を訪れる観光客は女性が多いことから、10年に女性専用の湯あそび処「織姫」を5階に設けた。市街を一望できる二つの露天風呂「寝湯」と「座湯(ハーブ湯)」のほか、プラネタリウムを眺めながらゆっくり体を温める「テルマリウム星浴」やマッサージチェアや足つぼマッサージ機などを備えている。
利用できるのは中学生以上。一般客室の客は予約制(1回90分、1500円)だが、露天風呂付き客室(和室7、和洋室4)の客は予約不要で自由に使える。「予約制は混雑を避け、ゆっくりくつろいでいただくため。定員は10~15人に抑えている」と伝谷支配人。また、露天風呂付き客室は1泊3万円からだが、人気もあり、ここから予約が埋まるという。
飛騨高山といえば飛騨牛。提供する会席料理には必ず飛騨牛を付け、天日塩・ワインソース・しょうがじょうゆの三つの味で楽しんでもらう「陶板焼き」、ごまだれとポン酢で味わう「しゃぶしゃぶ」、朴葉の上でオリジナルの味噌(みそ)をからめていただく「朴葉味噌ステーキ」から選んでもらう。今の時期は川魚(アユ)も人気だ。
高山は外国人に人気だが、宝生閣には欧州からの客が多い。
パートを含め70人ほどのスタッフがいるが、「良い思い出を残して帰っていただくよう、滞在を手助けするよう指導している」という。
【客室61。1泊2食付き1万8千円(税別)から】
玄関の間「一会」