
加賀屋グループ(石川県七尾市、代表取締役社長 渡辺崇嗣氏)は8月1日、現在の4館を3館に集約して26年度下期から順次営業を再開すると発表した。能登半島地震からの復興に向けた取り組みの一環で、和倉温泉の同グループが展開する旅館を再編。各館の特長を明確化し、時代のニーズに合わせた「加賀屋ならではのおもてなし」を提供する。
和倉温泉街のにぎわい創出へ 建設地を温泉街中心部に変更
旗艦館「加賀屋」は2027年度末の営業再開を目指す。当初2024年12月に発表した建設地から計画を変更し、和倉温泉街のにぎわい創出を図るため、温泉街中心部に近い同社所有の土地と隣接する「松乃碧」の土地とを合わせて新旅館を建設する。客室数は約40室となる。
新たな「加賀屋」は、和倉町7部34番地に建設。同グループの「松乃碧」を集約し、「松乃碧」の建物は解体される。また、既存の「加賀屋」4棟についても解体し、跡地の活用については今後検討する。
「あえの風」は2027年度上期の営業再開を目標に掲げる。旧館の「西の風」を解体。新たに玄関・調理場・レストランを建設する。今後は「東の風客室」「コンベンション」「花舞茶寮」を中心に営業を再開する計画だ。予定客室数は約80室。住所は、和倉町和歌崎8の1。
「虹と海」は2026年度下期に営業を再開する予定。旧館の玄関側を解体した上で、本館の建物を中心に営業を再開する。客室数は約40室となる。住所は、和倉町ヨ部96番地。
今回、加賀屋グループは能登半島地震からの復興に向けて「復旧から復興へ 進化から新加へ」をコンセプトに掲げた。施設の集約と同時に、グループ全体のリブランディングも実施。各館の特長の明確化・差別化を図ることで、新しい時代に対応したサービス提供を目指す。
株式会社加賀屋の渡辺崇嗣代表取締役社長は、能登半島地震からの復興に向けて関係者と協議を重ねた結果、和倉温泉の4旅館から3旅館への集約を決断したとしている。