
山田修司氏
観光経済新聞社は17日、観光業界の識者を招いてのオンラインセミナー「観光経済新聞チャンネル」の第40回配信を行った。CSクレイジーバンド代表、リクルートオフィスサポートGMの山田修司氏を招き、「お客さまが『関係者』に変わる つながりと支え合いによる未来型マーケティング~リトルタッチのすすめ~」をテーマに講演した。
山田氏はコロナ禍を経て、ビジネスモデルが大きく変貌したことを指摘。顧客と提供側との垣根があいまいになってきており、頼まれてもいないのに自発的に企業を応援してくれるひいき客、山田氏いわく「関係者」の獲得が、経営基盤の安定化や従業員の働く喜びにつながると述べた。
山田氏は、「関係者」の獲得を目指す上で、「リトルタッチ」という概念を取り入れたサービスの提供が有効であると主張した。
「リトルタッチ」とは、特定非営利活動法人の顧客ロイヤルティ協会が提唱する「サービス提供者のさりげないちょっとした心配り」のことを指し、事例としてホテルやコンビニなどの具体的なエピソードを紹介した。
「リトルタッチを年間1回以上体験した人はわずか14%にとどまるが、その再利用率は93%にも及ぶ」と同協会のアンケート結果も提示した。
山田氏は「リトルタッチを主要な評価対象にするなど、リトルタッチを盛んに行える風土づくりが顧客や従業員との関係性を強固にする」と締めくくった。
山田修司氏