
道の駅川場田園プラザ
リクルートは7月16日、「じゃらん全国道の駅グランプリ2025」の結果を発表した。群馬県の「道の駅川場田園プラザ」が2年ぶりに満足度1位を獲得。全国1,230か所の道の駅から、利用者の高い支持を集めた。
首位奪還した「川場田園プラザ」、広大な敷地に一日中楽しめる施設が魅力
満足度ランキングでは、川場田園プラザが81.5%という高い満足率を示した。同駅は武尊山の麓に広がる広大な敷地を有し、四季折々の自然景観と多彩な施設が特徴だ。地場産の「雪ほたか米」や新鮮な野菜・果物をはじめ、敷地内の乳製品工場やビール工場で製造される特産品が豊富。地元食材を生かした料理や焼きたてパンも人気を集めている。
子どもから大人まで楽しめるアスレチック施設「HANETTA」も備え、”一日遊べる道の駅”として支持を集めた結果が今回の首位に反映された形だ。
「もう一度利用したい道の駅」ランキングでも同駅は72.6%というリピート率で1位を獲得。満足度とリピート意向の両方で首位となり、その魅力の高さが証明された。
道の駅川場田園プラザ
2位は福岡「道の駅むなかた」、大幅ジャンプアップで九州の底力示す
2位には福岡県の「道の駅むなかた」が入った。前回10位から大幅に順位を上げての2位獲得だ。満足率は80.6%。玄界灘で水揚げされたばかりの魚介類が漁師直送で毎朝届く鮮魚コーナーは、開店前から行列ができるほどの人気ぶり。
宗像産の食材を使った「海鮮丼」や「鯛茶漬け」、ひじきを使ったコロッケなど、地元の味を生かした商品が支持を集めている。2024年9月には花き園芸と工芸雑貨のお店「higoro(ひごろ)」もオープンし、施設の充実ぶりを示した。
道の駅むなかた
初のランクインも3施設、沖縄県からは「道の駅許田」が躍進
今回のランキングでは、TOP10のうち3駅が初ランクインという結果となった。その中でも注目は3位に食い込んだ沖縄県の「道の駅許田」だ。満足率は78.6%。
1994年にオープンした沖縄県初の道の駅で、利用者の約8割が観光客という特徴を持つ。沖縄本島北部12市町村の特産品が揃い、「沖縄天ぷら」などのソウルフードから旬のフルーツまで、沖縄らしさが凝縮された品揃えが魅力だ。2階の展望スペースからは名護湾を一望でき、特に夕暮れ時の景色が絶景として評価されている。
また「もう一度利用したい」ランキングでも3位に入り、初めて訪れた人にも強い印象を与える施設であることがうかがえる。
道の駅 許田
4位・5位も東北の実力派、岩手と宮城から各1駅ランクイン
4位には岩手県の「道の駅遠野風の丘」が入った。満足率は78.2%。民話の里として知られる遠野の玄関口となる同駅は、風車が目印の施設だ。地元産の銘菓や民芸品、地酒・地ビール、旬の野菜・果物などの品揃えが充実している。
名物「バケツジンギスカン」は、空気穴が開いたブリキのバケツにジンギスカン鍋を組み合わせた独自のスタイルで提供され、郷土料理「ひっつみ」や地元産牛乳を使ったソフトクリームなど、遠野ならではの味覚が楽しめることが評価された。
道の駅遠野風の丘
5位は宮城県の「あ・ら・伊達な道の駅」で、満足率は77.4%。大崎市の中心に位置し、年間300万人以上が訪れる東北屈指の大型道の駅だ。イノシシの加工肉「OSAKI GIBIER(大崎ジビエ)」の販売や、「五福(こうふく)の伊達ちゃんKitchen」での地元食材を使った定食やラーメン、カレーなどのメニューが人気を集めている。
あ・ら・伊達な道の駅
「今後利用してみたい」では北海道「厚岸グルメパーク」が首位
リクルートは「満足度」「もう一度利用したい」に加え、「今後利用してみたい道の駅ランキング」も発表した。これまで利用したことのない道の駅の中から「今後利用してみたい」施設を選ぶものだ。
1位は北海道の「道の駅厚岸グルメパーク」。2位は熊本県の「道の駅阿蘇」、3位は兵庫県の「道の駅あわじ」がランクインした。
このランキングでは、オリジナルグルメや特産品が豊富に揃い、その地域ならではの魅力が詰まった道の駅が上位に入る傾向がみられた。また、温泉を併設するなど付帯施設が充実している独自性のある道の駅も支持を集めている。
進化続く道の駅、単なる休憩所から「旅の目的地」へ
「じゃらんニュース」編集長の岡田麻由子氏は、「道の駅はドライブ途中の休憩スポットからスタートし、観光拠点としてはもちろん旅の目的地としても注目が高まっている」とコメント。
新鮮食材が手に入るだけでなく、温泉や足湯、宿泊施設を併設する場所も増え、近年では防災拠点としての役割も担うなど、まだまだ進化は続いていると指摘。「訪れるたびに新しい発見がある」と述べ、旅の途中で立ち寄ることでその土地ならではの魅力を存分に味わえる道の駅の魅力を強調した。
今回のランキングは、全国8エリアそれぞれの満足度トップ10にランクインした計80施設を選択肢として設定。過去3年以内(2022年4月~2025年3月)に利用経験がある施設の中から「満足した、良かった」施設を3つまで選択してもらう方式で調査された。調査期間は2025年4月3日から11日まで、47都道府県在住の20代~50代男女4,219人が回答した。