西のゴールデンルート、万博でPR 4市の首長らが魅力をアピール


ガッツポーズで気勢を上げる(左から)高科、大西、高島、野志、武内の各氏

 大阪・関西万博の開幕から3カ月が経過した11日、福岡市をはじめ西日本の自治体や民間事業者らで構成する「西のゴールデンルートアライアンス」(会長、高島宗一郎・福岡市長)は、2025年日本国際博覧会協会と万博会場内で共同記者会見を開き、万博を契機とした西日本・九州への誘客促進策を力強くアピールした。会見にはアライアンスに参加する4市の首長が登壇し、万博のテーマとも関連付けながら、各地域の多彩な観光コンテンツをPRした。

 会見の冒頭、博覧会協会の髙科淳副事務総長が「万博プラス観光」の取り組みを説明。万博の効果を全国に波及させるため、公式観光ポータルサイト「EXPO 2025 Official Experiential Guides」を多言語で展開していることを紹介。

 同サイトは、「いのち」という万博のテーマに沿った各地の体験商品を予約・決済まで一貫して行えるもので、7月3日時点で1267件の商品が申請。髙科氏は「このうち、西のゴールデンルートエリアからの申請は746件と、全体の約6割を占めており、連携が具体的に進んでいる」と述べ、会場内のデジタルサイネージなども活用し、来場者に日本各地の魅力を提案していく考えを示した。

 続いて西のゴールデンルートアライアンス会長の高島福岡市長は、「大阪・関西万博だが、われわれは『日本万博』だと捉えている。日本全体が会場として、日本の魅力と未来像を世界に知っていただく絶好の機会だ」と力強く宣言した。

 その上で、欧米豪からの訪日客の約8割が東京―大阪間のゴールデンルートに集中し、大阪以西を訪れるのはわずか5.8%にとどまるという課題を指摘。「この現状を打破するため、昨年5月にアライアンスを設立した。現在約300の官民メンバーとともに、欧米豪や富裕層をターゲットにした魅力的なモデルルートを開発し、プロモーションを展開している」と述べ、万博との連携による誘客促進に期待を寄せた。

 会見では、各市長が自ら地域の魅力をPRした。

 大西秀人・高松市長
 「今年は3年に一度の『せとうち国際芸術祭2025』の開催年。『海の復建』をテーマに、島の再生を目指す現代アートの祭典は、万博のテーマとも共鳴する。瀬戸内海が希望の海となる姿を見てほしい」

 野志克仁・松山市長
 「昨年、100年に一度の保存修理工事を終えた道後温泉本館は、公衆浴場として初の国重要文化財。今年10月からは写真家の蜷川実花氏のアートイベントも始まる。『にっぽんの温泉100選』では過去最高の全国2位となり、まさに”西の温泉横綱”としてお迎えする」

 武内和久・北九州市長
 「本市では“物語の体験”をしてほしい。自慢は三つの日本一。2回連続でグランプリに輝いた『夜景』、玄界灘など三つの海に囲まれ刺し身の消費量日本一を誇る『すし』、そして大都市で再生可能エネルギー使用量トップの『サステナブルシティ』。公害を克服した物語とともに体験してほしい」

 高島宗一郎・福岡市長
 「福岡の夜の顔は100軒を超える『屋台』。今やイタリアンなど多様化し、店主や客同士の交流が生まれるユニークな体験ができる。アジアの玄関口として、京都に次ぐ数の神社仏閣も有しており、コンパクトな街で歴史と文化、食を存分に楽しめる」


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