石川県、大阪で初の「観光PR会議」 8団体が最新の観光情報をアピール


観光PR会議の様子

 石川県は9日、大阪市内でマスコミ関係者らを対象に「観光PR会議」を開催し、“今”を感じてもらえるトピックスなどを発信した=写真は商談会。同会議は関東でも開いているが、関西では初めてとなる。


観光PR会議の様子

 この日は、金沢市、小松市・こまつ観光物産ネットワーク、志賀町・志賀町観光協会など8団体が最新の観光情報をアピールした。

 主催者を代表してあいさつした県文化観光スポーツ部の土橋順一次長兼観光戦略課長は、「能登半島はいまだ復旧・復興の途上にある。地震から1年半たち、地震の記憶が風化しつつあるのが気がかりだ」と述べた上で、「観光施設や土産物店などはほぼ営業している。一丸となって観光誘客に努めたい」と述べた。

 会議に臨んだ各地の主な最新情報は次の通り。

 【金沢市】
 「五感にごちそう~金沢の豊かな発酵文化~」をテーマに、日本五大醤油(しょうゆ)産地の一つ、大野地区の大野醤油や日本酒とかぶらずし、クラフトビールやクラフトジン、和菓子とチョコレートなどを紹介。

 10月を「金沢食文化月間」と定め、18、19日に金沢市役所などで「味わう」「学ぶ」「作る」をキーワードにしたイベント「食の祭典(仮称)」を初開催する。

 【小松市/こまつ観光物産ネットワーク】
 九谷焼や織物、石材や建設機械など多彩なものづくりの現場に触れてもらおうと、10月31日~11月4日、市内各地で「オープンファクトリー『GEMBA』モノヅクリエキスポ」を開催する。約40社が見学・体験プログラムを提供する。

 また、7月28~31日は大阪・関西万博で開催される「ローカル・ジャパン展」に、市と南砺市が誇る伝統工芸の匠が融合した共同作品「未来へ繋(つな)がる山門」を出展する。

 【山代温泉観光協会】
 今年、開湯1300年を迎えた山代温泉。温泉文化や魅力を発信するさまざまなイベントを開催する。

 8月末には「萬松園あいうえおの杜」がオープン。あいうえお学舎や空中回廊、コテージや芝生広場を備えた2万坪の丘陵公園だ。

 また、9月5~7日には芸術、科学、文化、教育、スポーツ、経済といった幅広い分野の第一線で活躍する表現者・思考者たちが集う「エンジン01(ゼロワン)文化戦略会議」(幹事長、和田秀樹・日本映画監督協会理事)のオープンカレッジが加賀温泉で開催される。

 【七尾市/ななお・なかのとDMO】
 市の勇壮で個性豊かな祭り「能登島向田の火祭」「石崎奉燈祭」「お熊甲祭(おくまかぶとまつり)」の三つを紹介。

 締めを飾るのが秋の大祭であるお熊甲祭。真紅の巨大な枠旗(わくばた)が練り歩く姿と、天狗面をつけた猿田彦が先導して棒を振り回す舞いが特徴。ハイライトは高さ20メートルの巨大な枠旗を担ぎながら、あえて水平にバランスを取りながら練り歩く「島田くずし」。9月20日に開催予定。

 8月27日、万博会場で石川の祭りを紹介するイベントが開催され、お熊甲祭を出張再現する。

 また、地震の影響で休館していた「和倉温泉お祭り会館」が7月18日、営業を再開。

 【志賀町/志賀町観光協会】
 映画のロケ地ともなった日本最古の木造灯台「旧福浦灯台」や約4キロの増穂浦(ますほがうら)海岸、天然の洞窟「巌門」など見どころも多い。

 全長約461メートルのベンチは1989年に「世界一長いベンチ」としてギネスブックに掲載されている。

 日本遺産「冨木八朔祭礼」は毎年8月第4土日に開催。初日は約30基のキリコが乱舞する「お旅祭り」、2日目はみこしが増穂浦を巡る「浜回り」など勇壮な伝統行事が繰り広げられる。

 【石川県里山振興室】
 能登の里山里海は、国際連合食糧農業機関(FAO)が認定する世界農業遺産(GIAHS)で、2011年に日本で初めて認定された。

 GIAHSを生かす試みとして、15年から農家民宿を核に、食をはじめとする地域ならではの魅力を一体的に提供する「石川型スローツーリズム」を推進している。

 【石川県森林管理課/県林業公社】
 世界遺産と世界ジオパークを望む「白山白川郷ホワイトロード」をアピール。石川と岐阜をつなぐ33.3キロの山岳ドライブコースで、10周年を記念して11月10日まで、石川県内にある指定の温泉に泊まると片道通行料が無料になるキャンペーンを実施している。

 【石川県観光連盟】
 観光公式サイト「ほっと石川旅ねっと」で、能登の特設ページ「今行ける能登」を公開、道路状況や営業中の施設など最新情報を紹介している。

 風化防止や震災学習の視点から、東京や大阪などで能登復興写真展を開催する。大阪では万博会場で9月12~18日を予定。

 また、「能登復興の旅プログラム集」を作り、(1)自然の驚異を学ぶ(2)防災・減災について学ぶ(3)復興への取り組みについて学ぶ―の三つのテーマに基づき、26の震災学習プログラムを紹介している。

 
 
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