
齋藤知事(前列中央)と女将らが意見交換した
空港―温泉地の交通整備や万博後見据えたPR活動を
兵庫県旅館ホテル生活衛生同業組合「女将の会」(会長=木下圭子・ホテルニューアワジ女将)は7日、神戸ベイシェラトン ホテル&タワーズ(神戸市)で齋藤元彦兵庫県知事との懇談会を行った。代表らが、地域の現状と要望を発表したほか、意見交換を行った。
会の冒頭で齋藤知事は、大阪・関西万博に合わせ同県で展開している「ひょうごフィールドパビリオン」や神戸空港の国際化、OTAを活用したデジタルマーケティングについて触れた上で、「万博によって各地への客足が鈍っているとの声も聞いている。そのようなところをカバーしつつ、万博後を見据えて、閑繁期対策や観光プロモーションをしていきたい」とあいさつ。
次いであいさつに立った木下会長は「知事にはさまざまな方に会って今の観光の現状を取り入れてくださっている」と謝意を述べた上で、「フィールドパビリオンによって万博会場だけでなく、私たちの地域も良くなっていくということが分かってきた。現状では万博の影響で入り込みは少し落ちているが、何があっても質の向上が一番と頑張っている。(阪神淡路大震災後に作られた合唱曲「しあわせ運べるように」のように)兵庫県が幸せを運べる県になれたら素晴らしい」と話した。
女将会からは、高宮美奈副会長(城崎温泉、山本屋)の代理で芹澤智美理事(城崎温泉、お宿 芹)、山中敬子副会長(姫路市、ホテルクレール日笠)、上村早苗幹事(洲本温泉、あわかん)がそれぞれの地域の現状と課題、要望について発表。芹澤理事は、神戸空港と城崎温泉をつなぐ交通の充実として、城崎温泉への直行特急の増便、山陰近畿自動車道の早期実現などを要望。山中副会長は旅館・ホテルにとっても重要な地域産品の生産者である、新規就農者への支援策や海外OTA広報事業へ謝辞を述べた上で、姫路―城崎を結ぶ県内南北交通ルートの整備について、宿泊者ニーズの具体的な数字を示して要請を行った。上村幹事は、万博終了後に関西方面の需要が冷え込む懸念を挙げ、神戸空港の国際便に合わせ、女将というキャラクターを生かした県と連携しての海外PR活動の実施を求めた。
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